ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】Sharing Innovations(4178)-2022年12月期第2四半期決算発表後-

Sharing Innovations 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」の第五弾は、Sharing Innovations(4178)です。Sharing Innovationsは、2022年8月12日の引け後に2022年度第2四半期の決算発表がありました。

 

本記事では、Sharing Innovationsの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年8月時点のものです。

ここがポイント

  • 事業の柱のDX(デジタルトランスフォーメーション)。近年はセールスフォースを用いたクラウドインテグレーションを強化し、2022年第2四半期は前年同期と比べて、売上高は1.5倍に拡大。
  • クラウドサービスは国内でここ5年は約19%の成長が見込まれている。加えて、Sharing Innovationsはセールスフォースの日本でのはクラウドサービスで競合よりも優位性が高い。
  • 2022年は増収率は20.5%、増益率も20.6%と高い成長を予定。
  • 2022年度上期決算発表によると、会社予想に対して売上高の進捗率は48.7%、経常利益の進捗率は44.9%。2021年度の売上高進捗率49%、経常利益進捗率43.5%と前年並み。

 

Sharing Innovationsとは

最初にSharing Innovationsがどのような会社かを簡単に解説します。

会社概要

事業の柱のDX(デジタルトランスフォーメーション)で、全社の売上高のうち9割強を占めています。DX事業では、近年はセールスフォースを用いたクラウドインテグレーションを強化。また、チャットで相談できる占いサービスも運営。事業拡大に向けて、採用活動を強化して人員を増やしています。

  • 設立年:2008年6月
  • 上場年:2021年3月
  • 業種分類:情報通信
  • 決算:12月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://sharing-innovations.com/

業績の推移

次にSharing Innovationsの業績の推移を以下に示します。ここ3年間、売上高は順調に伸ばしており、2019年の約2倍となりました。会社発表によると、2022年度も約20%、増収する計画です。営業利益率は2021年度は8.5%、本年度は8.6%と同程度を予定しています。

Sharing Innovations 業績推移

セールスフォースに注力

現在、Sharing Innovationsはクラウドサービスを強化していますが、その戦略を選んだ理由は「IDC Japan株式会社」が出した国内パブリッククラウド市場の予測から読み取れます。この市場予測によると、年間平均成長率18.8%で成長し、2026年には2021年の2.4倍に拡大するとの見込みです。

※Sharing Innovations「2022年12月度第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.20)

 

そして、このクラウドサービスで現在、世界的に見て最も有力視されている企業がSales force(セールスフォース)です。以下のグラフのとおり、クラウドサービスを提供している競合企業と比較し、成長率が高いことが読み取れます。(以下のグラフでgoogleがないのが少し気になりますが。個人向けが主だからということでしょうか。)

※Sharing Innovations「2022年12月度第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.22)

 

Sharing Innovationsは、このセールスフォースから最も優れたパートナーの一つに2021年に選ばれました。セールスフォースの日本向けのページでも「LevelⅡ Secialist」として、掲載されています。

sharing-innovations.com

なお、Sharing Innovationsはセールスフォースのみに注力しているのではなく、他の有力クラウドサービスであるAWS(Amazon Web Service)やGoogle Cloud Platform、Microsoft Azureも手掛けています。

 

競合他社との立ち位置

Sharing Innovationsが事業を行っているシステムインテグレーターはNECや富士通といった大企業に加えて、時価総額500億円未満の小粒の企業が多数、しのぎを削っている業界です。当社は以下の図を示して、他の企業との立ち位置を示しています。

※Sharing Innovations「2022年12月度第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.29)

 

ただし、他の小粒の企業も同様の立ち位置で勝負していると思われるので、この図では競合に対する優位性があるといえないのではないでしょうか。また、ここで示した企業は、独自にシステム開発を依頼するよりはパッケージソフトを利用する企業も多いと思いますので、このあたりの本当の優位性は機会があれば聞いてみたいと感じました。

 

2022年12月度第2四半期決算資料を読み解く

それでは、2022年8月12日に発表されたSharing Innovationsの2022年12月度第2四半期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2022年度上期決算は、会社予想に対して売上の進捗率は48.7%、経常利益の進捗率は44.9%と順調でした。なお、2021年度の売上高進捗率48.2%、経常利益進捗率43.5%だったことから前年並みといます。会社発表でも計画どおりとのことです。

Sharing Innovations_四半期決算

※Sharing Innovations「2022年12月度第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.6)

 

2022年第2四半期は、2021年第2四半期より売上高は23%、営業利益は10%増加しています。特にセールスフォース案件であるクラウドインテグレーションに関しては、前年同期比の1.5倍に拡大。

※Sharing Innovations「2022年12月度第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.6)

その他

M&Aや資本政策を検討しているとのコメントが資料中に記載(2022年12月度第2四半期 決算説明資料P.7参照)がありました。M&Aは成長の糧になる可能性が高いことから、どしどし検討していただきたいのですが、資本政策に関しては、第三者割当増資といった増資政策のことではなく、自己株式取得といった保有者に優しいものかどうかが気になりました。(※2022年5月に自己株式取得は実施済み。このことを指しているのか、今後も同様のことを検討しているか。)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

Sharing Innovationsのファンダメンタルズは以下のとおりです。

  • 時価総額:79.7億円
  • 最低購入価格:210,000円
  • PER:24.25倍
  • PBR:5.32倍
  • 配当:(2021)0円、(2022(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:66.3%
  • 増収率:(2021)18.4%、(2022(予))20..5%
  • 増益率:(2021)39.6%、(2022(予))20.6%
  • 営業利益率:(2021)8.5%、(2022(予))8.6%
  • 上場年:2021年3月

※2022年8月12日終値で算出しております。

 

10倍株の探索条件として、私が重要視している条件を以下に示します。営業利益率のみ満たしていませんが、少しずつ改善していってます。

  • 増収率(20%以上)
  • 営業利益率(10%以上)
  • 時価総額(200億円未満)
  • 上場から5年以内

同業他社(四季報で分類されている業種:SI・ソフトウェア開発)との比較結果を以下にまとめました。PERが同業他社と比べても、ほぼ同じでした。表にはだしていませんが、営業利益率も大差ないレベルです。

※2022年8月12日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用

株価チャート

以下に週足の株価チャートを示します。上場開始から一貫して下落トレンドを継続しており、2021年12月以降は公募価格である2850円を常に下回る状態です。ここ半年は1640円~2600円の間をレンジを推移しています。

Sharing Innovations 週足チャート

株主構成

株主構成は、以下のとおりです。現在も親会社であるオーケストラHDが70%の株を保有しています。現経営陣は上位株主にはいないために探索条件の一つに挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致していません

  1. オーケストラHLD    267(70.5)
  2. SBI証券    11 (3.0)
  3. 日本カストディ信託口    11 (3.0)
  4. 日本マスター信託口    5 (1.3)
  5. ノムラノミニーズ・オムニバスマージンキャッシュPB    4 (1.3)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

Sharing Innovationsは調べた結果、私が示す10倍株の探索条件のうち、営業利益率とオーナー経営者かつ上位株主を除いた3つの条件を満足しています。

  • 増収率(20%以上):〇
  • 営業利益率(10%以上):×
  • 時価総額(200億円未満):〇
  • 上場から5年以内:〇
  • オーナー経営者かつ上位株主:×

 

まとめ

ここまで、Sharing Innovationsの銘柄分析を行ってきました。現段階としては、私個人としては、現段階ではグロース株として有力な銘柄と判断しています。

 

ただし、同社が力を入れているクラウドサービスは競合他社が多い分野なので、それらに打ち勝って急成長するかは疑問符がつきます。もし抜け出すには、どうしてもM&Aなどで陣容拡大が必要になってくると思いました。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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