ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】アクリートその2-中期計画発表-

アクリート 銘柄分析

私が先日、ほっこり紹介した「10倍株の銘柄候補」のアクリート(4395)について、2023年度~2025年度の中期計画を発表しました。概略を言えば、売上高及び営業利益は、2025年度に2022年度の約3倍を計画しているとのことです。

数値計画

まず、中期計画で提示された数値計画を紹介します。先日、上方修正した2022年12月期の計画では、売上高が5,726百万円、営業利益918百万円でした。それを2025年には売上高17,000百万円、営業利益3,000百万円まで成長する計画を提示されています、つまり、売上高及び営業利益は2025年度に2022年度の約3倍になる予定ということです。

※アクリート「中期経営計画2023~2025」より抜粋(P.17)

 

今までの業績と今回の中期計画の推移を表でまとめてみました。増収率の数値から2023年度以降もかなりの高成長を考えていることがよくわかると思います。

 

事業計画

では、その数値計画をどのように達成するかですが、資料を要約すると次の状態を目指すそうです。

  • 国内メッセージングサービス事業の成長(2025年度:売上高100億円)
  • 新規事業による収益源の創出(2025年度:売上高20億円)
  • 海外メッセージングサービス事業の成長(2025年度:売上高50億円)

国内メッセージサービス事業

国内メッセージサービス事業については、すでにアクリートは礎を確立していることから、それを国内の需要に合わせて成長させていく計画を提示しています。数字としては、国内市場が2024年に200~300億円に伸びる予定のことから、そのうちのシェア30~50%を計画しているそうです。

 

なお、SMSサービスの需要は、「デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社 「ミック IT リポート」 202 1年 9 月号レポート」によると、SMSの配信数は2022年に2686.6百万通のところ、2025年に7195.7百万通と約2.7倍になる予定だそうです。この数字からすると、2022年の国内売上が44~45億円(単体売上高+国内子会社2社の売上高)とみられることから、実現性が高いように見えます。

 

リスクとしては、1通当たりの単価が2025年までに下がってしまうことと国内市場が予測通りに伸びない場合の二つが挙げられると思いました。

海外メッセージサービス事業

個人的には、海外メッセージサービスが順調にいくのかがこの中期計画が達成できるかどうかの鍵であると思いました。

 

まず、現状を確認しましょう。2022年は決算短信に第2四半期のみの売上が載っており、432百万円でした。本来なら、四半期ごとで凸凹すると思いますが、単純に4倍すると、1,728百万円となります。

※アクリート「2022年12月期 第2四半期決算短信」より抜粋

 

中期計画資料によると、こちらも2025年までに売上高を3倍に伸ばすとあります。以下に示しているMobile Squad社が行った以下の世界市場予測によると、海外のSMSサービスは日本国内市場と比べて、成長率3.4%とそこまで高くありません。つまり、東南アジア市場がこの予測と同じ動きをするのであれば、低成長市場の中で高い成長をするためには海外企業が持っているシェアを奪わなければなりません。

 

なお、シェアを奪うためには、アクリートの資料からすると、20億円以上の売上高を持つ海外企業をM&Aする予定とあるので、これでシェアを奪い、売上高を伸ばす計画になっていると思われます。

※アクリート「中期経営計画2023~2025」より抜粋(P.33)

 

ちなみにMobile Squad社が行った以下の世界市場予測によると、2025年時点でベトナム市場は日本市場の約3倍になっているとの予測です。

※アクリート「中期経営計画2023~2025」より抜粋(P.33)

 

新規事業

新規事業に関しては、中期計画資料によると以下のことを考えているそうです。

 

アクリート「中期経営計画2023~2025」より抜粋(P.22)

「本人認証・ 連絡伝達」を収益基盤にマルチチャネル、AI ・ナッジ、多要素認証、同意管理基盤など、バリューの幅を広げる

アクリート「中期経営計画2023~2025」より抜粋(P.23)

 

正直、上記内容では実現性がどうなのかを検討するのは難しいですが、今後の動きについて、注視していきたいと思います。

 

まとめ

ここまで、アクリートが発表した中期計画をもとにその計画に実現性があるか検討してきました。国内市場に関しては、実現性は高いと感じましたが、海外市場と新規事業に関しては、今回の資料だけでは、判断できませんでした。どちらもM&Aがカギを握ることになりそうです。

 

なお、我々が知らない情報の方が多いはずなので、決算ごとにアクリートが作成した中期計画どおりかを確認していくことが重要だと思います。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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