ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】モイ(5031)

モイ 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、2022年4月27日に上場したモイ(5031)です。モイは、直近でいうと2022年6月10日の引け後に2022年度第1四半期の決算発表を終えています。ちなみに、決算発表後の株価の反応は、決算をマイナス評価し、決算日の翌日は約23%下落しました。(6/10終値805円→6/13終値655円)

 

本記事では、モイの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年8月時点のものです。

ここがポイント

  • ライブ配信サービス「ツイキャス」を運営。配信者へ報酬を渡すための課金アイテムを販売して、収益を上げている。
  • 近日中にメタバースでのライブ配信サービスを開始する予定
  • 業績は毎年順調に伸びており、2022年度の売上高は2020年度の2.8倍に伸長。営業利益は2022年度は黒字転換。
  • 2023年度第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は20.9%、経常利益の進捗率は9.4%

 

モイとは

最初にモイがどのような会社かを簡単に解説します。

会社概要

モイはライブ配信サービス「ツイキャス」を運営しており、ライブ配信で配信者へ報酬を渡すための課金アイテムを販売し、収益を上げています。ツイキャスは、国内ライブ配信アプリの中で月間アクティブユーザー数が1位のサービスです。2021年度までは先行投資を行ったことから、赤字が続いていましたが、2022年度に黒字化しました。

  • 設立年:2012年2月
  • 上場年:2022年4月
  • 業種分類:不動産業
  • 決算:1月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://about.moi.st/ja/

業績の推移

次にモイの業績の推移を以下に示します。業績は毎年順調に伸びています。2020年から2022年の2年間で売上高は約2.8倍に伸長しました。営業利益率は2022年度に黒字展開んし、3.1%でした。

メタバースへ進出

モイは、2022年7月21日に以下の内容のプレスリリースを行いました。

about.moi.st

プレスリリースでは、モイは、ブラウザだけでユーザー同士が3Dキャラクターを使って自由に交流できる3Dバーチャル空間「ツイキャスVV」を7月21日よりβリリースする内容です。その後、社長のインタビュー記事では、メタバースでのライブ配信を近日中に実施予定とのコメントもありました。

 

2023年1月期第1四半期決算資料を読み解く

それでは、2022年6月10日に発表されたモイの2023年1月期第1四半期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2023年1月期第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は20.9%、経常利益の進捗率は9.4%と少し遅れ気味でした。なお、2022年度と比べて、売上高は6.9%の増収でしたが、営業利益は28.8%の減収となりました。減収の要因として、モイは上場費用の負担に加えてキャンペーンやシステム拡張のための設備投資を行ったことを理由に挙げています。

※モイ「2023年1月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.22)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

モイのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:105.7億円
  • 最低購入価格:76,700円
  • PER:42.38倍
  • PBR:9.83倍
  • 配当:(2022)0円、(2023(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:35.8%
  • 増収率:(2022)19.6%、(2023(予))11.8%
  • 増益率:(2022)黒字転換、(2023(予))39.7%
  • 営業利益率:(2022)3.1%、(2023(予))3.7%

※2022年8月19日終値で算出しております。

 

私が10倍株の探索条件としている以下の条件のうち、時価総額と上場時期のみ満足しており、増収率と営業利益率は満たしていませんでした

  • 増収率(20%以上)
  • 営業利益率(10%以上)
  • 時価総額(200億円未満)
  • 上場から5年以内

モイと同じく動画配信サービスの関連した事業を行っている上場企業と比較を以下で行ってみました。20年以上前に上場したJストリームを除いた3社はここ1年に上場した会社です。この3社に関しては、動画配信サービスが人気化しているためにPERは高めです。なお、モイは競合と比べて営業利益率が低く、この点が時価総額が低い原因になっていると思われます。

※2022年8月19日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用

株価分析

以下にモイの日足の株価チャート(2022年8月19日時点)を示します。公募価格は470円で一時、496円と公募価格に近づきましたが、その後、反発して現在は700~900円付近のレンジで動いてます。

モイ 銘柄分析

株主構成

株主構成は、以下のとおりです。創業者でもある現社長の赤松洋介氏が筆頭株に株主で、4月27日時点で約59.7%株を保有していますので、10倍株探索条件の一つに挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件に合致しています。また。以下では第5位までしか記載していませんが、第6位と第9位も赤松氏の親族と思われる方が保有していました。

  1. 赤松洋介    724(59.7)
  2. イーストベンチャーズ投資事業組合    208(17.1)
  3. マンデラ・キャピタル    56 (4.6)
  4. グローバル・ブレイン6号投資事業組合    50 (4.1)
  5. SBI・AI&ブロックチェーン投資事業組合    50 (4.1)

なお、赤松氏のロックアップは180日間なので、保有株式を売却できるのは10月24日以後となります。イーストベンチャーズ投資事業組合、グローバル・ブレイン6号投資事業組合、SBI・AI&ブロックチェーン投資事業組合の3つのベンチャーキャピタルについては、すでにロックアップは外れており、保有株式の売却は可能です。なお、5%以上を保有しているイーストベンチャーズ投資事業組合 は2022年8月19日時点では大量保有報告書は出ていませんので、売却していません。今後の株価はこれらの上位株主の売却により株価が大きく下がる可能性がありますので、動向については、注意すべきです

 

10倍株探索条件の可否まとめ

モイは調べた結果、私が示す10倍株の探索条件のうち、増収率と営業利益率は満足してません。

  • 増収率(20%以上):×
  • 営業利益率(10%以上):×
  • 時価総額(200億円未満):〇
  • 上場から5年以内:〇
  • オーナー経営者かつ上位株主:〇

 

まとめ

ここまで、モイの銘柄分析を行ってきました。ライブ配信サービスは近年、急成長を遂げており、その中で国内首位のツイキャスを運営しており、今後の成長も見込めます。ただし、現時点では、先行投資の負担が大きく営業利益率が低い状態です。投資が完了し、営業利益率が上昇した段階で株価も大きく上がると思われます。

 

一方で、ライブ配信サービスは国内でも競合サービスが数多く立ち上がってきており、加えて海外からも参入してきているために競争が激しい市場ですので、ツイキャスがこの競争に打ち勝てる戦略があるかを見極めていかなければなりません。ですが、現状のIRでは、正直、その戦略が何かを読み取ることができなかったので、今後、情報開示があるとよいなと感じます。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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