私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、ジモティー(7082)です。ジモティーは、2022年8月15日の引け後に2022年12月期第2四半期の決算発表を行いました。ちなみに、決算発表後の株価は、約14.6%と大きく上昇(8/15終値1697円→10/4終値1944円)しています
本記事では、ジモティーの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年9月時点のものです。
ここがポイント
- ジモティーは、中古品の取引や地元情報を掲載しているオンライン掲示板「ジモティー」を運営。
- 業績は着実に伸びてており、2018年12月期から2021年12月期の3年間で売上高は約1.7倍に拡大。なお、営業利益率は近年は20%越えと高い水準で安定。
- 2022年12月期第2四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は46.4%、営業利益の進捗率は38.3%。前年同時期で比べると、進捗は悪めですが、上期の会社計画は超過しているため、順調と言えます。
ジモティーとは
最初にジモティーがどのような会社なのかを簡単に解説します。
会社概要
ジモティーは、中古品の取引や地元情報を掲載しているオンライン掲示板「ジモティー」を運営。ページレビュー(PV)に応じた広告料で収益を上げている。
- 設立年:2011年2月
- 上場年:2020年2月
- 業種分類:サービス
- 決算:12月末日
- 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
- ホームページ:https://jmty.co.jp/
業績の推移
次にジモティーのここ数年の業績推移を以下に示します。業績は着実に伸びてており、2018年12月期から2021年12月期の3年間で売上高は約1.7倍に拡大しました。なお、営業利益率は近年は20%越えと高い水準で安定しています。
サービス要
ジモティーが提供しているサービスは、地域に根付いた情報をあらゆるカテゴリで無料で掲載し、地域内でモノ、サービスを見つけやすくするものです。具体的には以下のような情報を提供しています。
※ジモティー「2022年12月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.21)
ジモティーの収益源は、企業向けに行うマーケティング支援に対する課金と広告配信による売上、サイト内で提供している特定のサービスに対する課金の3つです。
※ジモティー「2022年12月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.25)
2022年12月期第2四半期決算資料を読み解く
それでは、2022年8月15日に発表されたジモティーの2022年12月期第2四半期決算について、読み解いていきましょう。
会社予想に対する進捗率
2022年12月期第2四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は46.4%、営業利益の進捗率は38.3%でした。前年同時期の進捗率は、売上高が46.8%、営業利益が77.4%でしたので、進捗は悪めです。ただし、今期は下期偏重の計画であり、かつ上期の会社計画は超過しているため、順調とのことです。
※ジモティー「2022年12月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.4)
以下に四半期ごとの売上高推移を示します。2022年12月期第2四半期は前四半期と比べて、4月以降のしっきょう悪化の影響を受けて売上高は減っていますが、前年同時期と比べると売上高は13%伸びています。
※ジモティー「2022年12月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.6)
業績を判断するためにジモティーはPV数及び新規投稿数を主要KPIとして指定しています。その指標によると、コロナ禍が始まって以来(2022年第2四半期以降)、今四半期がもっともPV数及び新規投稿数が多く、着実に成長しています。
※ジモティー「2022年12月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.5)
銘柄分析
最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。
ファンダメンタルズ分析
ジモティーのファンダメンタルは以下のとおりです。
- 時価総額:116.5億円
- PER:27.58倍
- PBR:9.38倍
- 配当:(2021.12)0円、(2022.12(予))0円
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本率:74.3%
- 増収率:(2021.12)24.3%、(2022.12(予))13.9%
- 増益率:(2021.12)21.5%、(2022.12(予))21.7%
- 営業利益率:(2021.12)22.0%、(2022.12(予))22.9%
※2022年10月4日終値で算出しております。
ジモティーと同じく地域向け情報を発信しているメディア事業を行っている上場企業と比較してみました。その結果、ジモティーは他の競合と比べて成長率も高く、営業利益率もよいことがわかります。
※2022年10月4日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用
株価分析
以下にジモティーの上場以来の株価チャート(週足)を示します。公募価格は1000円で、上場後1か月後に一度、公募価格を割り、上場来安値992円をつけました。しばらく下落して底値1390円を付けました。その後は、大きく上下動を繰り返し、現在は2000円弱となっています。(短期間で急騰して急落することが多いです。)
株主構成
ジモティーの株主構成は、以下のとおりです。創業者でもあり現社長でもある加藤貴博 氏が上位株主です。なお、創業はVC主導だったことから、加藤氏は創業者ないという見方もできますが、オーナー経営者であることには変わりないです。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています。
- NTTドコモ 92(15.3)
- デジタルHLD 62(10.3)
- プロトコーポ 60(10.1)
- 自社(自己株口) 57 (9.5)
- 加藤貴博 49 (8.2
10倍株探索条件の可否まとめ
ジモティーは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、増収率を除く4つの条件をすべて満足しています。
- 増収率(20%以上):×
- 営業利益率(10%以上):〇
- 時価総額(200億円未満):〇
- 上場から5年以内:〇
- オーナー経営者かつ上位株主:〇
まとめ
ここまで、ジモティーの銘柄分析を行ってきました。ジモティーは地域に根付いた情報を交換する場を設けて、その場に広告掲載するなどして収益を上げています。現状、毎年着実に売上高を伸ばしつつも、営業利益率は高い水準にあり、稼ぐ力は持っている企業です。
ただし、今年度の予想を見る限り成長が鈍化しつつあるとも見えますが、それへの対策を講じたり、成長を継続するために新規事業の模索したりをしてているように見えない点が気がかりです。
【注意事項】
最後に注意事項です。
どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。
上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。
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