ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】トリプルアイズ(5026)-2022年8月期通期決算発表後-

トリプルアイズ 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、トリプルアイズ(5026)です。トリプルアイズは、2022年10月13日の引け後に2022年8月期の通期決算を発表しました。ちなみに、決算発直前の株価は1180円(10/13終値)です。さて、明日はどうなるでしょうか。(確実に下がると思いますが。)

 

本記事では、トリプルアイズの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年10月時点のものです。

ここがポイント

  • トリプルアイズは、顧客の情報システムの企画から運用・保守までの一連の業務を行うシステムインテグレーションサービスAI画像認識プラットフォームサービス「AIZE」を提供。
  • 業績は着実に伸びてており、2020年8月期から2022年8月期の2年間で売上高は約1.35倍に拡大。2022年8月期の営業利益率は、5.5%に改善。

  • 来期(2023年8月期)の業績予想は増収減益の計画を立てており、売上高は7.3%の増益、営業利益は-79.7%の減益の見込み。

 

トリプルアイズとは

最初にトリプルアイズがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

トリプルアイズは、顧客の情報システムの企画から運用・保守までの一連の業務を行うシステムインテグレーションサービスAI画像認識プラットフォームサービス「AIZE」を提供し、収益を挙げています。AIに関しては、ヤマダデンキ三毛に財布なしで利用可能な顔認証アプリを開発するなど、AI画像認識関連で業務を拡大中。

  • 設立年:2008年9月
  • 上場年:2022年5月
  • 業種分類:情報通信
  • 決算:8月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://www.3-ize.jp/

業績の推移

次にトリプルアイズのここ数年の業績推移を以下に示します。業績は着実に伸びてており、2020年8月期から2022年8月期の2年間で売上高は約1.35倍に拡大しました。営業利益率は少しずつ改善しており、2022年8月期は5.5%でした。

トリプルアイズ 業績推移

事業概要

トリプルアイズが行っている事業は、大きく分けてSI(システムインテグレーション)部門とAIZE部門の二つあります。SI部門では、顧客の情報システム構築を企画の段階から参加し、インフラ構築や運用保守までをすべて引き受けている点が特徴です。AIZE部門では、AIを用いた画像認識が可能なプラットフォームを用いたアプリ開発やシステム開発を行っています。

トリプルアイズ 事業分野

※トリプルアイズ「2022年5月_事業計画及び成長可能性に関する事項」より抜粋(P.11)

 

以下で示すとおり、AI画像認識に関する市場規模は急拡大中であり、その潮流に乗るべくトリプルアイズはAI画像認識事業の拡大に力を入れています。

トリプルアイズ AI画像認識市場予測

※トリプルアイズ「2022年5月_事業計画及び成長可能性に関する事項」より抜粋(P.20)

 

2022年8月期通期決算資料を読み解く

それでは、2022年10月13日に発表されたトリプルアイズの2022年8月期の通期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2022年8月期の通期決算は、会社予想に対して売上高の達成率は93.4%、経常利益の進捗率は71.0%でした。経常利益が計画を大きく下回った理由としては、上期に上場予定だったのを取り下げたことによる費用や上場に伴う費用が発生したことを理由としています。(個人的はそれを織り込んだ内容で、上場書類を作成しているはずなので、したわったことにこの理由を使うにはおかしいと思います。)

トリプルアイズ 決算結果

※トリプルアイズ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.50)

 

ここ5年度のサービス別売上高の推移を以下に示します。AI画像認識プラットフォームにかかる売上高はこの3年間で急成長している一方、SI部門の売上高は本年度減少に転じました。来年度予想でも微増の予定であり、成長が鈍化しています。一方で、新しく立ち上げたAIZE部門については、急成長を遂げており、2022年8月期は前年度から2.1倍になりました。

トリプルアイズ サービス別売上高推移

※トリプルアイズ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.57)

2023年8月期の業績予想

本日の決算発表にてトリプルアイズは、来期(2023年8月期)の業績予想について、公表しました。それによると、来期は増収減益の計画を立てており、売上高は7.3%の増益、営業利益は-79.7%の減益の見込みです。営業利益が減益となるのは、AIZE部門をさらなる成長を目指して人員強化のために人材採用費用を計上するためです。

トリプルアイズ 来年度業績予想

※トリプルアイズ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.38)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

トリプルアイズのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:82.0億円
  • PER:372.7倍(※2023年8月期の会社予想で計算
  • PBR:7.55倍
  • 配当:(2022.8)0円、(2023.8(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:61.4%
  • 増収率:(2022.8)14.2%、(2023.8(予))7.3%
  • 増益率:(2022.8)38.6%、(2023.8(予))-75.7%
  • 営業利益率:(2022.8)5.5%、(2023.8(予))1.0%

※2022年10月13日終値で算出しております。

 

トリプルアイズと同じくソリューションビジネスをメインで行っている上場企業と比較してみました。こうしてみると、「AI」という点で人気化している面もあるのか、PERは50倍弱と競合よりも高めです。なお、売上高成長率も今回、比較した企業の中では高めですが、AI分野やDX関連銘柄の中で比較すれば増収率20$程度であれば平均程度の印象です。以上から、指標面では少し割高と思います。

トリプルアイズ 競合比較

※2022年10月12日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用

株価分析

以下にトリプルアイズの上場以来の株価チャート(日足)を示します。公募価格は880円で、上場初日に付けた2319円が上場来最高値です。それ以来、1000円近辺が抵抗線となっています。

トリプルアイズ 日足チャート

株主構成

トリプルアイズの株主構成は、以下のとおりです。現在の経営陣は上位株主に入っていません。なお、筆頭株主の福原聖子氏は創業者の親族です。以上から、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致していません

  1. 福原聖子    234(37.4)
  2. (株)コスモウエア    180(28.7)
  3. AIテクノロジーイノベーション1号有限責任事業組合    47 (7.5)
  4. JPE第1号    40 (6.3)
  5. キューブシステム    30 (4.7)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

トリプルアイズは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、増収率、営業利益率及びオーナー経営者かつ上位株主を除いた2つの条件を満足しています

  • 増収率(20%以上):×
  • 営業利益率(10%以上):×
  • 時価総額(200億円未満):〇
  • 上場から5年以内:〇
  • オーナー経営者かつ上位株主:×

 

まとめ

ここまで、トリプルアイズの銘柄分析を行ってきました。トリプルアイズの特徴は何といってもAI画像認識技術です。この技術によりAI事業に関しては、急成長を遂げており、稼ぎ頭になっています。

 

一方で、従来型事業であるSI事業に関しては、クラウド型システムへの移行の流れに乗れていないためか、DXで盛り上がっている市場の中の割には伸びていません。そのため、AI事業の伸びを打ち消す形になっており、てこ入れが欲しいところです。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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