ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】グッドパッチ(7351)-2022年8月期通期決算発表後-

グッドパッチ 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、グッドパッチ(7351)です。グッドパッチは、2022年10月14日の引け後に2022年8月期の通期決算を発表しました。ちなみに、決算発表後の株価は、約2.1%と少し上昇(10/14終値700円→10/17終値715円)しています

 

本記事では、グッドパッチの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年10月時点のものです。

ここがポイント

  • グッドパッチは、スマホのアプリやSaaSで用いるアプリケーションにおけるUI(ユーザーインターフェース)/UX(ユーザーエクスペリエンス)のデザイン支援サービスを提供。
  • 業績は着実に伸びてており、2018年8月期から2022年8月期の4年間で売上高は約2.7倍に拡大。営業利益率2019年に黒字転換した後、3年間は10%以上を維持したものの、今年度は10%割れの見込み。

  • 2022年8月期の通期決算は、機首の会社予想に対して売上高の達成率は98.6%、経常利益の進捗率は81.2%となり、未達.。
  • 来期(2023年8月期)の業績予想は増収減益の計画を立てており、売上高は4.5%の増益、営業利益は-34.2%の減益の見込み。減益となるのは、未来への投資を増やすためとのこと。

 

グッドパッチとは

最初にグッドパッチがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

グッドパッチは、スマホのアプリやSaaSで用いるアプリケーションにおけるUI(ユーザーインターフェース)/UX(ユーザーエクスペリエンス)のデザイン支援サービスを提供。

  • 設立年:2011年9月
  • 上場年:2020年6月
  • 業種分類:サービス
  • 決算:8月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://goodpatch.com/

業績の推移

次にグッドパッチのここ数年の業績推移を以下に示します。業績は着実に伸びてており、2018年8月期から2022年8月期の4年間で売上高は約2.7倍に拡大しました。営業利益率2019年に黒字転換した後、10%以上を維持ししましたが、今年度は減益見込みとなり、10%割れをしています。

グッドパッチ 業績推移

事業概要

グッドパッチが行っている事業は、大きく分けてデザインパートナー事業とデザインプラットフォーム事業のふたつです。デザインパートナー事業では、スマホのアプリやSaaSで用いるアプリケーションにおけるUI(ユーザーインターフェース)/UX(ユーザーエクスペリエンス)デザインを戦略立案段階から参画して設計・開発完了に至るまでの一連の業務を行っています。デザインプラットフォーム事業は、いくつかのサービスが含まれており、フリーランスの方に対する仕事の紹介(クラウドソーシング)や人材派遣サービスなどがあります。

グッドパッチ 事業概要

※グッドパッチ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.9)

 

2022年8月期通期決算資料を読み解く

それでは、2022年10月14日に発表されたグッドパッチの2022年8月期の通期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2022年8月期の通期決算は、機首の会社予想に対して売上高の達成率は98.6%、経常利益の進捗率は81.2%となり、未達に終わりました。なお、2022年9月21日にすでに下方修正を発表しており、その修正値と比べるとほぼ同じでした。ただし、デザインパートナーで行った投資やドイツの子会社解散に伴う特別損失を計上したことから、純利益はさらに下振れ(126百万円→72百万円)しています。

グッドパッチ 四半期業績

※グッドパッチ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.20)

 

以下に直近3年度分の四半期売上高及び営業利益の推移を示します。2022年8月期はM&Aした分の伸長や日本や欧州で上期のセールスが好調だったことから、過去最高の売上高及び営業利益を記録しました。一方で、半期単位でみると、2022年8月期の下期は、上期と比べて営業利益が目減りしていることから、苦戦していることが読み取れます。これは、グッドパッチの説明によると、下期は上期と比べて、稼働率が低下したことが一因とのことです。

グッドパッチ 四半期売上推移

※グッドパッチ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.19)

 

2023年8月期の業績予想

10/14の決算発表にてグッドパッチは、来年度(2023年8月期)の会社計画を公表しています。それによると、来期は増収減益の見込みで、売上高は4.5%の増益、営業利益は-34.3%の減益の見込みです。営業利益が減益となるのは、具体的な内容の記載はありませんでしたが、成長のための投資を行うためとのことです。

 

なお、この会社計画で気になるのは、主要事業でありデザインパートナー事業が減収となる見込みなことです。以前の同社の事業では、UI/UXデザイン市場は伸び盛りであり、今後も期待できるようなことがありました。しかし、それにもかかわらずなぜ同事業が減収となるのかに関しては丁寧に説明してほしいところです。

グッドパッチ 来年度業績予想

※グッドパッチ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.48)

 

加えて、同日に2023年8月末をもって、ヨーロッパ子会社の解散を発表しています。これにより、同社の海外拠点はなくなることになります。今後の海外での取引をどうする予定なのかは、記載がありませんでした。

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

グッドパッチのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:59.7億円
  • PER:44.8倍
  • PBR:1.86倍
  • 配当:(2022.8)0円、(2023.8(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:78.5%
  • 増収率:(2022.8)35.9%、(2023.8(予))4.5%
  • 増益率:(2022.8)0.5%、(2023.8(予))-34.2%
  • 営業利益率:(2022.8)10.6%、(2023.8(予))6.7%

※2022年10月17日終値で算出しております。

株価分析

以下にグッドパッチの上場以来の株価チャート(週足)を示します。公募価格は690円で、上場時に大きく値上がりし、上場してから3か月後(2020年10月中旬)に上場来最高値4400円を付けました。その後、しばらく2200~3200円で上下動を繰り返していましたが、今年の4月の第2四半期決算発表後、大きく株価を下げて現在は公募価格近辺まで下がりました。

グッドパッチ 週足チャート

株主構成

グッドパッチの株主構成は、以下のとおりです。現社長でもあり創業者でもある土屋尚史氏が筆頭株主です。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています。

  1. 土屋尚史    300(36.7)
  2. (株)ブルーローズ    61 (7.5)
  3. 日本マスター信託口    61 (7.4)
  4. 日本カストディ信託口    58 (7.1)
  5. 岡三証券    30 (3.6)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

グッドパッチは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、増収率、営業利益率を除いた3つの条件を満足しています

  • 増収率(20%以上):×
  • 営業利益率(10%以上):×
  • 時価総額(200億円未満):〇
  • 上場から5年以内:〇
  • オーナー経営者かつ上位株主:○

 

まとめ

ここまで、グッドパッチの銘柄分析を行ってきました。アプリの操作画面の良しあしで使い勝手が大きく変わることから、優れたデザインを採用すれば競合との争いに優位です。そのことから、同社が行っているUI/UXデザインサービスの市場は、今後も必要とする顧客が増加することが見込まれ、グッドパッチはその波にうまく乗ることができれば、成長の期待ができます。

 

しかし、直近の業績を見る限り、顧客獲得に苦戦しているためか売上高の伸びが鈍化しているように感じます。この原因がなんなのか、明確な記載が決算資料内に書かれていないので、気になるところです。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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