ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】サイエンスアーツ(4412)-2022年8月期通期決算発表後-

サイエンスアーツ 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、サイエンスアーツ(4412)です。サイエンスアーツは、2022年10月14日の引け後に2022年8月期の通期決算を発表しました。ちなみに、決算発表後の株価は、約5.8%と少し下落(10/14終値2485円→10/18終値2340円)しています。

 

本記事では、サイエンスアーツの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年10月時点のものです。

ここがポイント

  • サイエンスアーツは、サブスク型ライブコミュニケーションアプリ『バディコム』を展開。
  • 売上高は着実に伸びてており、2019年8月期から2022年8月期の3年間で売上高は約3.7倍に急拡大。一方で、営業利益は赤字となる期がほとんど。

  • 2022年8月期の通期決算は、会社予想に対して売上高の達成率は119.7%、経常利益は赤字予想に対して黒字で着地
  • 2022年8月期の通期決算発表に合わせて発表した来期(2023年8月期)の会社計画は増収減益の見込みであり、売上高は10.2%の増益、営業利益は赤字転落と予想。

 

サイエンスアーツとは

最初にサイエンスアーツがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

サイエンスアーツは、サブスク型ライブコミュニケーションアプリ『バディコム』を展開。アクセサリー販売も実施。

  • 設立年:2003年9月
  • 上場年:2021年11月
  • 業種分類:情報通信
  • 決算:8月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://www.buddycom.net/ja/index.html

業績の推移

次にサイエンスアーツのここ数年の業績推移を以下に示します。売上高は着実に伸びてており、2019年8月期から2022年8月期の3年間で売上高は約3.7倍に急拡大しました。一方で、営業利益は赤字になることが多く、収益体制が整っていません。

サイエンスアーツ 業績推移

事業概要

サイエンスアーツは、デスクレスワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォームである「Buddycom」がメインサービスです。このサービスは操作方法を間違いにくくことが特徴でトランシーバーのように音声通話ができ、映像配信機能もあります。また、伝達速度も速い点も魅力の一つです。

 

加えて、このサービスで必要となるイヤホンマイクなどのアクセサリーも販売しています。

サイエンスアーツ 事業概要

※サイエンスアーツ「2021年11月 事業計画及び成長可能性に関する事項」より抜粋(P.7)

 

2022年8月期通期決算資料を読み解く

それでは、2022年10月14日に発表されたサイエンスアーツの2022年8月期の通期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2022年8月期の通期決算は、会社予想に対して売上高の達成率は119.7%、経常利益は赤字予想に対して黒字でし着地しました。修正計画に対して、上振れた理由はアクセサリー販売が好調で修正計画に対して1.5倍と大きく上振れしました。営業利益は、今期はマーケティング活動が控えめにしていたことから広告宣伝費が前年度と比べて減少したものの、上場関連費用や人材採用費用は前年度より増加しました。

 

なお、人材採用費用に関しては、採用コストが少なくて済んだことなどにより期初計画と比べて26百万円少なくなったとのことです。

サイエンスアーツ 通期決算発表

※サイエンスアーツ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.3)

 

以下に四半期業績の推移を示します。主力事業であるBuddycomの売上高(以下では右図)は四半期で見れば、右肩上がりとなり、2022年8月期第4四半期は前年同時期と比べて48.4%増益となりました。全体で見た場合、今年度は下期にアクセサリー売り上げが好調だったため、前年同時期と比べて64.4%と大きく売上高が伸びました。

サイエンスアーツ 四半期業績推移

※サイエンスアーツ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.9)

 

2023年8月期の業績予想

2022年8月期の通期決算発表に合わせてサイエンスアーツは、来期(2023年8月期)の業績予想について、公表しています。それによると、来期は増収減益の計画を立てており、売上高は10.2%の増益、営業利益は赤字転落の見込みです。売上高のびが鈍化するのは前年度に好調だったアクセサリー販売が今期は反動で売り上げが減る(前年度から34.1%減)と見込んでいるためです。一方で狩猟事業であるBuddycomについては、50%増で計画しています。営業利益が赤字転落となるのは、市場シェア獲得のために人材へ投資するためです。

サイエンスアーツ 通期予想

※サイエンスアーツ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.14)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

サイエンスアーツのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:83.4億円
  • PER:866.67倍(※2023年8月期の会社予想で計算
  • PBR:14.65倍
  • 配当:(2022.8)0円、(2023.8(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:70.6%
  • 増収率:(2022.8)80.5%、(2023.8(予))10.3%
  • 増益率:(2022.8)黒字転換、(2023.8(予))赤字転落
  • 営業利益率:(2022.8)1.7%、(2023.8(予))-2.6%

※2022年10月14日終値で算出しております。

株価分析

以下にサイエンスアーツの上場以来の株価チャート(日足)を示します。公募価格は1710円で、上場してからしばらく急騰し、わずか3週間後には公募価格からすればテンバガーとなる上場来最高値18690円を付けました。しかし、「その後、株価は下落していき、公募価格付近まで下がり、現在は2000~2800円の範囲を上下動していました。

サイエンスアーツ 週足チャート

株主構成

サイエンスアーツの株主構成は、以下のとおりです。創業者でもある平岡秀一社長が上位株主です。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています。

  1. 合同会社平岡秀一事務所    150(44.6)
  2. 平岡秀一    58(17.4)
  3. SBテクノロジー    22 (6.7)
  4. auカブコム証券    20 (6.2)
  5. 自社(自己株口)    11 (3.3)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

サイエンスアーツは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、増収率、営業利益率を除いた3つの条件を満足しています

  • 増収率(20%以上):×
  • 営業利益率(10%以上):×
  • 時価総額(200億円未満):〇
  • 上場から5年以内:〇
  • オーナー経営者かつ上位株主:○

 

まとめ

ここまで、サイエンスアーツの銘柄分析を行ってきました。私は、IPO時のインパクトが衝撃だった銘柄です。(えっ、売上高でこの時価総額になるの?というのと、上場後、こんなに上がるなら、公募価格を付け間違えていないん?って思いました)。

 

業績自体はまだ赤字体質ですが、売上高は着実に伸びています。ただし、今年度の売上高伸びは10.3%と前年度の伸びの80.3%と比べて一気に鈍化したように感じます。ただ、昨年度の期初はかなり控えめの予想(結局、期初予想1.5倍で着地)を行い、その後、売上高の上方修正を繰り返した実績があるので、この数字がどこまで信ぴょう性があるのかが判断つきません。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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