私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、ジャパンワランティサポート(7386)です。ジャパンワランティサポートは、2022年11月2日の引け後に2022年9月期通期の決算を発表しました。ちなみに、決算発直前の株価は1699円(11/2終値)でした。さて、明後日(11/4)の株価はどうなるでしょうか。
本記事では、ジャパンワランティサポートの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年11月時点のものです。
ここがポイント
- ジャパンワランティサポートは、『あんしん修理サポート』主力に住宅設備機器の延長保証事業が主力。
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業績は着実に伸びており、2020年6月期から2022年6月期の2年間で売上高は約1.36倍に拡大。営業利益率は35~40%と高い。
- 2022年9月期通期決算は、会社予想に対して売上高の達成率は100.2%、経常利益の進捗率は108.9%
- 来期(2023年9月期)の業績予想は、2022年9月期と比べて、売上高が18%増収、経常利益が20%増益の見込み。
ジャパンワランティサポートとは
最初にジャパンワランティサポートがどのような会社なのかを簡単に解説します。
会社概要
ジャパンワランティサポートは、『あんしん修理サポート』主力に住宅設備機器の延長保証事業が主力。
- 設立年:2010年3月
- 上場年:2022年6月
- 業種分類:その他金融
- 決算:9月末日
- 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
- ホームページ:https://www.jpwsp.com/
業績の推移
次にジャパンワランティサポートのここ数年の業績推移を以下に示します。業績は着実に伸びており、2020年6月期から2022年6月期の2年間で売上高は約1.36倍に拡大しました。営業利益率は高く、35~40%もあります。
事業概要
ジャパンワランティサポートが行っている事業は、住宅機器に関する保証業務です。具体的には以下の3つのサービスが提供されています。
- あんしん修理サポート(新品の住宅設備機器の延長保証)
- あんしん住宅サポート(鍵の紛失や水漏れなどの家のトラブル対応)
- リユース修理サービス(中古住宅設備機器の延長保証)
なお、上場時に行ったインタビューによれば、今後、故障が増加すると推定されている太陽電池については、行うつもりがないとのことです。また、決算資料の末尾にあるリスクにあるとおり、売上高のうち27%(業務委託料に対しては41%)がヤマダ電機に依存しているため、同社との取引に影響が出た場合、大きな打撃となります。
2022年9月期通期決算資料を読み解く
それでは、2022年11月2日に発表されたジャパンワランティサポートの2022年通期決算について、読み解いていきましょう。
会社予想に対する進捗率
2022年9月期通期決算は、会社予想に対して売上高の達成率は100.2%、経常利益の進捗率は108.9%で会社予想を少し上回っています。特に利益に関しては、上場費用を12.9百万円、一時費用として含んだ上で予想を超えてきました。また、新規事業であるBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業に関して、今期は4百万円の売り上げを計上しています。
※ジャパンワランティサポート「2022年9月期通期決算説明資料」より抜粋(P.5,6)
以下にジャパンワランティサポートが契約している有効会員数の推移を示します。見ていただいて分かる通り、きれいな右肩上がりとなっています。前年度の会員数は21%増だったので、今年度も同水準となっていることから、成長が持続していることが読み取れます。
※ジャパンワランティサポート「2022年9月期通期決算説明資料」より抜粋(P.8)
来期(2023年9月期)の業績予想
ジャパンワランティサポートは、決算発表時に来期の予想も以下のとおり、公表しています。2022年9月期と比べて来期は、売上高が18%増収、経常利益が20%増益と予想しています。取り組みとしては、売上高は上場により信用力が増したことが皮切りとなり、上場企業との提携の話が進んでいること(直近ですと京阪電鉄不動産が一例)、利益はDX推進による効率化を行うことで増益を目指すとのことです。加えて、投資による営業外収益も計画中だそうです。
※ジャパンワランティサポート「2022年9月期通期決算説明資料」より抜粋(P.37)
銘柄分析
最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。
ファンダメンタルズ分析
ジャパンワランティサポートのファンダメンタルは以下のとおりです。
- 時価総額:35.63億円
- PER:10.31倍
- PBR:2.42倍
- 配当:(2022.9)0円、(2023.9(予))0円
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本率:15.6%
- 増収率:(2022.9)15.6%、(2023.9(予))18.3%
- 増益率:(2022.9)11.6%、(2023.9(予))19.8%
- 営業利益率:(2022.9)38.4%、(2023.9(予))35.2%
※2022年11月2日終値で算出しております。
ジャパンワランティサポートと同じ住宅設備機器の保証業務を行っている日本リビング保証と以下で比較しています。現時点では、売り上げ規模は1/3とシェア面では負けている点が割り引かれているためか、PERは割安です。
※2022年11月2日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用
株価分析
以下にジャパンワランティサポートの上場以来の株価チャート(日足)を示します。公募価格は1640円で、初値では公募価格割れとなる1480円でした。その後、少しずつ上昇し、現在は公募価格近辺で取引がされています。
株主構成
ジャパンワランティサポートの株主構成は、以下のとおりです。創業者である庄司武史社長は上位株主です。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています。
- ジャパンベストレスキューシステム(株) 79.37%
- 庄司 武史 8.73%
- 小田 則彦 5.87%
- 渡邊 俊雄 4.76%
- 飛田 悟 1.27%
10倍株探索条件の可否まとめ
ジャパンワランティサポートは、調べた結果、以以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、増収率を除いた4つの条件を満足しています。
- 増収率(20%以上):×
- 営業利益率(10%以上):〇
- 時価総額(200億円未満):○
- 上場から5年以内:○
- オーナー経営者かつ上位株主:〇
まとめ
ここまで、ジャパンワランティサポートの銘柄分析を行ってきました。同社は、住宅設備の延長保証サービスを事業の柱としており、先行者である日本リビング保証を追いかけています。PERも同社と比べて割安で、成長率も高い点は評価できます。また、次の事業を作るべく、動きを見せていることから、きっかけがあると大きく株価が上がっていくことができるのではないでしょうか。
【注意事項】
最後に注意事項です。
どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。
上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。
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