この記事では、以前に私が紹介した「10倍株の銘柄候補」のTHECOO(4255)が2022年11月11日の引け後に2022年12月期第3四半期決算を発表しましたので、私なりにほっこり解説していきます。ちなみに、決算発直前の株価は2079円(11/11終値)でした。さて、週明けの株価はどうなるでしょうか。
なお、各所に用いた数値は2022年11月時点のものです。
おさらい
THECOOに関しては、以下の記事で銘柄分析をしています。どんな銘柄なのか詳しく知りたい方は以下の記事を参照してください。
概要をざっと書くと以下です。
- TECOO(ザク―)は、ファンクラブ(FC)アプリである「Fanicon」を運営。加えて、法人向け広告事業も展開中。
- 売上高は急成長を遂げており、2019年12月期から2021年12月期にかけて売上高が約2.4倍に。一方で2021年12月期まで営業赤字が継続。2022年12月期に営業黒字化する計画。
- 中期計画によると、2025年度の売上高は10,034百万円、現在の売上高から約2.2倍、営業利益率8%を予定。
- 2022年12月期第2四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は43.2%、経常利益は赤字。なお、前年同時期の進捗率は売上高が43.6%、経常利益も同じく赤字ですが、前年同期よりも赤字幅は縮小していることから、会社発表によれば、順調に推移。
2022年12月期第3四半期決算資料を読み解く
それでは、2022年11月11日に発表されたTHECOOの2022年12月期第3四半期の決算資料について、読み解いていきましょう。
ポイント
決算資料から読み取れたポイントは以下です。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
- 決算発表とともに下方修正を発表し、当初予想から売上高が8.7%の減収、経常利益は赤字転落(41百万円→▲250百万円)見込み。
- 下方修正した会社予想に対して売上高の進捗率は72.6%、経常利益は赤字。
- 四半期業績の推移をみた場合、今回は前四半期(2022年3月期第2四半期)と比べて、売上高は約16.7%増収に。
- 事業の柱であるFunicon事業におけるファン数及びアイコン数(ファンクラブ数)は着実に増加。
下方修正発表
THECOOは決算発表とともに下方修正を発表しています。下方修正の内容ですが、当初予想から売上高が8.7%の減収、経常利益は赤字転落(41百万円→▲250百万円)見込みです。
修正理由は売上高に関しては会計基準の変更に伴い減収となったそうです。利益に関しては、予想よりも売上総利益が減る見込みであること(▲180百万円)ファンクラブの獲得に伴う費用が予定よりも増えたこと(▲80百万円)や大型ファンクラブの契約が終了したこと(▲30百万円)などが要因です。
※会計基準の変更が理由となっていますが、期初から新会計基準を用いているはずなので、ちょっとこのコメントに対してはよく理解できません。
なお、今回の変更に伴い、中期計画で示している数値も見直すとのことです。
※THECOO「2022年12月期 第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.9)
会社予想に対する進捗率
2022年12月期第3四半期の決算は、下方修正した会社予想に対して売上高の進捗率は72.6%、経常利益は赤字となり、前年同時期は売上高の進捗率は70.4%、経常利益の進捗率は赤字でした。
利益が赤字となっているのは、顧客獲得のために支出している販売促進費(広告宣伝費など)が予想以上に増えたことが原因です。
※THECOO「2022年12月期 第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.13)
次に四半期ごとの売上高及び営業利益の推移を見ていきます。売上高は四半期ベースではほぼ右肩上がりとなっており、今期は過去最高となっています。一方で、営業利益に関しては、ほとんどの四半期で赤字となっており、黒字化のめどはたっていません。
※THECOO「2022年12月期 第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.14)
THECOOの柱となっているFunicon事業のファン数やアイコン数(ファンクラブ数)は、以下のとおり順調に増えており、今期、力を入れている宣伝の効果が出てきているように見えます。それに伴い、売上高も前年同時期と比べて51.8%増収となっていますが、経費もそれ以上にかかってしまい。売上総利益率が前年同時期(40.3%)と比べて32.9%と低下してしまっています。THECCOは経費を減らすべく、利益率の低い商材を見直しやオペレーションの効率化を実施していくそうです。
※THECOO「2022年12月期 第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.17)
まとめ
ここまで、THECOOが発表した2022年12月期第3四半期決算について、解説してきました。残念ながら予定よりも経費が増えたことから、赤字転落となる下方修正を発表しています。
ただし、売上高は前四半期から比べても16.6%と大きく増えていることや売り上げに直結するファン数も順調のことから、環境としては悪くないと思います。何とか経費削減を行い、黒字化を目指してほしいです。
【注意事項】
最後に注意事項です。
どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。
上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。
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