ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】エッジテクノロジー(4268)-2023年4月期第1四半期決算発表後-

エッジテクノロジー 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、エッジテクノロジー(4268)です。エッジテクノロジーは、2022年9月9日の取引時間中に2023年4月期第1四半期の決算発表を行いました。ちなみに、決算発直前の株価は1171円で、決算発表後、急落し、9/9終値は1064円(前日より9.3%下落)となりました。

 

本記事では、エッジテクノロジーの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年9月時点のものです。

ここがポイント

  • エッジテクノロジーの主力事業は、顧客の課題をAI導入で解決するAIソリューション。加えて、人材育成や転職支援などを行うAI教育や営業支援システムが堅調なAIプロダクトも。
  • 売上高は昨年度47.5%増収と急成長。今期も約40%の増収の計画。営業利益も売上高の伸長に伴って大きくなっており、2023年4月期は二桁まで伸長する計画
  • AIソリューション事業におけるエッジテクノロジーの特徴は、すべてを自前のエンジニアでサービスを開発するのではなく、フリーランスの活用している点。
  • 2023年度第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は21.5%、経常利益の進捗率は25.3%。主力サービスのAIソリューション事業の売上高の計画によると、下期偏重であることから順調に推移しているように見える。

 

エッジテクノロジーとは

最初にエッジテクノロジーがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

エッジテクノロジーの主力事業は、顧客の課題をAI導入で解決するAIソリューション。加えて、人材育成や転職支援などを行うAI教育や営業支援システムが堅調なAIプロダクトも。

  • 設立年:2014年5月
  • 上場年:2022年2月
  • 業種分類:情報・通信業
  • 決算:4月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://www.edge-tech.co.jp/

業績の推移

次にエッジテクノロジーのここ数年の業績推移を以下に示します。売上高は昨年度急激に47.5%増収と伸び、今期も約40%の増収の計画です。売上高の伸長に伴って営業利益率が大きくなっており、2023年4月期は二桁まで伸長する計画です。

エッジテクノジー 業績推移

事業の概要

先に説明したとおり、エッジテクノロジーの事業の主力は、AIソリューション事業です。この事業におけるエッジテクノロジーの特徴はフリーランスの活用であり、競合他社との差別化ポイントです。

 

同社が行っている具体的なビジネスモデルは以下の図で示したとおりで、競合他社と違いすべてを自社のエンジニアでプロジェクトを運営していません。エッジテクノロジーは、同社が保有するフリーランスのAI人材データベースの中からそのプロジェクトに必要となる人材に選出し、チームに参画してもらってサービス開発を行っています。

エッジテクノロジー フリーランスの活用

※エッジテクノロジー「2022年7月_事業計画及び成⻑可能性に関する事項」より抜粋(P.22)

 

つまり、エッジテクノロジーの事業の肝は、フリーランスのAI人材をいかに確保し続けることができるかです。そのため、同社ではAI領域に特化した人材に対して、好待遇を与えるとともに、AI教育講座を設けてスキルアップ支援を実施しています。ちなみにAI教育講座に案しては、「AIジョブカレ」というサービスで事業化もしています。

 

※エッジテクノロジー「2022年7月_事業計画及び成⻑可能性に関する事項」より抜粋(P.29)

成長戦略

エッジテクノロジーの成長戦略は、以下の図で示す4つが示されています。このうち、既存領域の拡充については、エンジニアの採用や営業の強化の施策が詳しく記載がありましたが、新サービス及び新領域については、AIライブラリの研究開発及びAI人材獲得以上の施策はなく、具体性が欠けており、現状では今後の成長性の判断が難しいと感じます。M&Aについては、水面下で進めているのでしょうから、ニュースリリース待ちになりそうです。

エッジテクノロジー 成長戦略

※エッジテクノロジー「2022年7月_事業計画及び成⻑可能性に関する事項」より抜粋(P.40)

 

2023年4月期第1四半期決算資料を読み解く

それでは、2022年9月9日に発表されたエッジテクノロジーの2023年4月期第1四半期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2023年4月期第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は21.5%、経常利益の進捗率は25.3%でした。売上高の進捗率は低めですが、会社説明によると順調に推移しているとのことです。

エッジテクノロジー 2022年度第1四半期決算

※エッジテクノロジー「2023年4月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.8)

 

次にエッジテクノロジーの主力事業(売上高の約9割を占める)であるAIソリューションサービス半期ごとの売上高の推移を見ていきます。以下で見てもわかる通り、売上高は下期偏重であり、1Qの売上高は上期の半分弱と推定されることから、その観点から見れば1Qは順調の滑り出しと思いました。

※エッジテクノロジー「2023年4月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.37)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

エッジテクノロジーのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:87.1億円
  • PER:42.70倍
  • PBR:17.94倍
  • 配当:(2022.4)0円、(2023.4(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:37.1%
  • 増収率:(2022.4)47.5%、(2023.4(予))39.9%
  • 増益率:(2022.4)471.4%、(2023.4(予))55.0%
  • 営業利益率:(2022.4)9.7%、(2023.4(予))10.3%

※2022年9月28日終値で算出しております。

 

エッジテクノロジーと同じくAI技術を用いた事業をメインで行っている上場企業と比較してみました。こうしてみると、AI関連の事業は成長市場のため、HEROZを除いて高い成長率であり、PERも高めです。なお、個人的に意外だったのは、これらの企業の営業利益率がそこまで高くない点です。積極的に成長投資を行っているためでしょうか。

エッジテクノロジー 競合比較

※2022年9月9日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用

 

株価分析

以下にエッジテクノロジーの週足の上場以来の株価チャートを示します。公募価格は350円で、上場以来、公募価格割れはありません。現在は、公募価格の約3倍になっています。

エッジテクノロジー 日足チャート



株主構成

エッジテクノロジーの株主構成は、2021年10月時点(上場時点)では以下のとおりです。創業者の住本幸士社長が筆頭株主です。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています

  1. 住本幸士    96(96.0)
  2. 島田雄太    3 (3.0)
  3. 治田知明    1 (1.0)

※上場後、株主構成に変動がある可能性があります。ご注意願います。

 

10倍株探索条件の可否まとめ

エッジテクノロジーは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件をすべて満足しています。

  • 増収率(20%以上):〇
  • 営業利益率(10%以上):〇
  • 時価総額(200億円未満):〇
  • 上場から5年以内:〇
  • オーナー経営者かつ上位株主:○

 

まとめ

ここまで、エッジテクノロジーの銘柄分析を行ってきました。エッジテクノロジーは、自前ではなくフリーランスの活用することで、AIソリューションサービスを提供している競合他社との差別化を図っています。このメリットは、すべての自社開発にする必要はないので、対応できるサービスの幅が広くとれること、そして必要な時に必要な人材だけにコストをかけることができるために固定費削減につながることでしょう。

 

一方で、今後、IT人材不足が問題となる見込みの日本では、有用なフリーランスのAI人材を確保し続ておくことは難しいと想定され、リスクになりえる部分です。(社員だったとしても、条件がいい会社が他にあれば転職の懸念はあるので、大差はないかもしませんが。)

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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