ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】サーキュレーション(7379)-2022年7月期通期決算発表後-

サーキュレーション 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、サーキュレーション(7379)です。サーキュレーションは、2022年9月13日の引け後に2022年7月期の通期決算発表を行いました。ちなみに、決算発直前の株価は2521円(9/13終値)です。(※9/12と9/13で大きく上昇し、9/9の終値から14.7%上昇しています。)

 

本記事では、サーキュレーションの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年9月時点のものです。

ここがポイント

  • サーキュレーションは、経営やDXなどの分野で外部プロ人材の知見を企業にシェアする『プロシェアリング』を展開
  • 売上高は着実に伸びており、2019年7月期から2022年7月期の3年間で売上高は約2.4倍に拡大。営業利益率は2022年7月期で6.5%。
  • サーキュレーションは、既存領域の拡大に加えて、事業承継サービスやSaaS型システムの販売などの新規事業の立ち上げに積極的。
  • 2022年7月期の通期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は97.3%、経常利益の進捗率は103.3%。営業利益率については、前年度8.8%から7.5%に低下。
  • 2023年7月期は、2022年7月期と比べて、売上高は30.9%の増収、経常利益は13.5%の増益を計画。

 

サーキュレーションとは

最初にサーキュレーションがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

サーキュレーションは、経営やDXなどの分野で外部プロ人材の知見を企業にシェアする『プロシェアリング』を展開しています。また、新事業として事業承継を立ち上げ、好調。

  • 設立年:2014年1月
  • 上場年:2021年7月
  • 業種分類:サービス
  • 決算:7月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://circu.co.jp/

業績の推移

次にサーキュレーションのここ数年の業績推移を以下に示します。売上高は着実に伸びており、2019年7月期から2022年7月期の3年間で売上高は約2.4倍に拡大しました。営業利益率は2022年7月期で6.5%でした。

サーキュレーション 業績推移

プロシェアリングとは

サーキュレーションが提供しているプロシェアリングは、社外にいるプロ人材の経験や知識を複数の企業でシェアする人材登用モデルのことを言い、この人材登用モデルを可能とするプラットフォームサービスが事業の根幹です。このサービスを利用することで、顧客企業は単独では対応しきれない経営課題の解決策を得やすくなります。のあ、サーキュレーションによるプロシェアリングのイメージが以下の図で示しています。

※サーキュレーション「2022年7月期第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.8)

 

また、サーキュレーションが提供するサービスの強みは以下の5つです。

  • 各分野で一流のプロ人材がそろっている
  • すぐに利用可能
  • 勤務時間は柔軟に対応(1日2時間~週3日まで)
  • 転職市場に出ていないプロ人材を安価に活用可能
  • プロジェクト単位で、テーマに合った人材を探せる

サーキュレーション 強み

※サーキュレーション「2022年7月期第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.9)

 

なお、プロシェアリングする領域により、同社はサービス内容を変えており、現在の主力は次の二つのサービスです。

  1. ProSharing Consulting(プロシェアリングコンサルティング)
  2. FLEXY(フレキシー)

一つ目の「ProSharing Consulting(プロシェアリングコンサルティング)」は、一般的なコンサルタントサービスです。二つ目の「FLEXY(フレキシー)」は、市場で埋もれているエンジニア/デザイナーを探し出して、 顧客の要望に従い、フレキシブルに活用いただける 業務委託型(準委任)のサービスとなります。近年は特にFLEXY(フレキシー)の成長が著しいです。

中長期戦略

サーキュレーションが提示している中長期戦略は以下のとおりです。既存領域については、先程サービス概要を紹介しましたし、掲げられている施策も営業力強化と効率性向上だけので、ここでは特に解説しません。

 

新領域は、次の二つを取り組んでおり、売上高も計上され始めています。

  • Open Ideaサービス
  • 事業承継サービス

Open Ideaサービスは、新規事業のコンセプト設計から事業立ち上げを支援するサービスです。事業承継サービスは、中小企業の跡継ぎ問題に対して、後継者あるいは事業の引き受け先を探してマッチングするサービスとなります。

サーキュレーション 中長期戦略

※サーキュレーション「2022年7月期通期決算説明資料」より抜粋(P.25)

 

最後の新サービスの「PROBASE」は、社外のプロ人材との契約を一元管理できるSaaS型システムの販売であり、2021年8月にリリースされ、順調に契約者数を増やしています(2021年8月時点:55社→2022年3Q(2~4月)時点:1077社)。

サーキュレーション PROBASE

※サーキュレーション「2021年7月 事業計画及び成長可能性に関する説明資料」より抜粋(P.35)

2022年7月期通期決算資料を読み解く

それでは、2022年9月13日に発表されたサーキュレーションの2023年7月期の通期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2022年7月期の通期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は97.3%、経常利益の進捗率は103.3%でした。売上高のみ会社計画を未達でしたが、他はほぼ計画通りです。ただし、営業利益率については、前年度8.8%から7.5%に下がりました。

サーキュレーション 2022年7月期決算

※サーキュレーション「2022年7月期通期決算説明資料」より抜粋(P.21)

 

次に四半期ごとの売上高の推移を見ていきます。すべての四半期で着実に売上高を伸ばしているのがよくわかります。また、重要KPIとして11個の指標を提示していますが、どの指標も前年度と比較すると、良化している指標ばかりで、特にコメントすることがありませんでした。

サーキュレーション 四半期業績推移

※サーキュレーション「2022年7月期通期決算説明資料」より抜粋(P.23)

 

2023年7月期の会社計画

2022年7月期の通期決算資料内に来年度(2023年7月期)の会社計画が発表されています。2023年7月期は、2022年7月期と比べて、売上高は30.9%の増収、経常利益は13.5%の増益を計画しています。なお、組織体制強化に向けた中長期投資を行うために営業利益率は、2022年7月期の7.5%から6.5%に低下する見込み(販管費及び一般管理の売上高に対する割合を2022年7月期の33.8%から34.5%に引き上げる)。

サーキュレーション 2023年度7月期会社計画

※サーキュレーション「2022年7月期通期決算説明資料」より抜粋(P.32)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

サーキュレーションのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:208.4億円
  • PER:53.4倍(2023年7月期予想に基づく)
  • PBR:8.67倍
  • 配当:(2022.7)0円、(2023.7(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:73.4%
  • 増収率:(2022.7)29.0%、(2023.7(予))30.9%
  • 増益率:(2022.7)16.3%、(2023.7(予))13.6%
  • 営業利益率:(2022.7)7.5%、(2023.7(予))6.5%

※2022年9月13日終値で算出しております。

 

株価分析

以下にサーキュレーションの週足の上場以来の株価チャートを示します。公募価格は1810円で、上場以来、公募価格を下回ったことはありません。なお、2021年11月に上場以来最高値5540円を付けた後は、下降し続けており、現在は上場以来最高値の約46%になっています。

サーキュレーション 週足チャート

株主構成

サーキュレーションの株主構成は、以下のとおりです。創業者でもある久保田雅俊社長が筆頭株主です。このことから、10倍株の探索条件の一つに挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています。

  1. 久保田雅俊    312(37.7)
  2. (株)ニューアイデンティティクリエイション    245(29.6)
  3. 日本カストディ信託口    49 (6.0)
  4. 日本マスター信託口    34 (4.2)
  5. 日本カストディ信託口9    23 (2.7)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

サーキュレーションは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、時価総額を除いた4つの条件を満足しています。

  • 増収率(20%以上):〇
  • 営業利益率(10%以上):〇
  • 時価総額(200億円未満):×
  • 上場から5年以内:〇
  • オーナー経営者かつ上位株主:〇

 

まとめ

ここまで、サーキュレーションの銘柄分析を行ってきました。サーキュレーションは、フリーランスの活用に絞った人材紹介サービスが主力です。同社がサービスは、提供するスキルごとに分けられているので、どの事業が伸びているかがわかりやすい点が好ましく思いました。(人材派遣の企業やクラウドソーシングの企業とかだと、領域までは開示してくれず、まとめての提示ですので。)

 

また、自身の持っている強みをうまく、新規事業や新規サービスにつなげている印象があり、今後の成長に期待が持てる銘柄だと私は感じました。ただ、現時点では成長速度の割には指標面で割高な印象があるので、機会を見て購入していこうと思います。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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