ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】ライトワークス(4267)-2023年1月期第2四半期決算発表後-

ライトワークス 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、ライトワークス(4267)です。ライトワークスは、2022年9月14日の引け後に2023年1月期第2四半期の決算発表を行いました。ちなみに、決算発表後の株価は、約-9.4%と大きく下落(9/14終値2042円→9/16終値1920円)しました。

 

本記事では、ライトワークスの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年9月時点のものです。

ここがポイント

  • ライトワークスは、従業員の能力開発を支援する人材開発プラットフォーム「CAREERSHIP」と学習塾向けのオンライン英会話の二つの事業が柱。
  • 業績は着実に伸びており、2020年1月期から2023年1月期の3年間で売上高は約2.1倍に拡大する計画。営業利益率は2021年1月期に黒字転換後、さらに改善して2022年1月期は7.4%までになりました。
  • 中期経営計画では、2025年1月期に売上高3,682百万円(2022年1月期比1.66倍)、当期純利益417百万円(2022年1月期比3.44倍)を目標として掲げている。
  • 2023年1月期第2四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は49.7%、経常利益の進捗率は62.1%。前年同時期の進捗率は、売上高が47.2%、経常利益が48.7%でしたので、進捗は良好です。
  • 2023年1月期は、記念配当を10円加える(年間配当額:28円)。

 

ライトワークスとは

最初にライトワークスがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

ライトワークスは、従業員の能力開発を支援する人材開発プラットフォーム「CAREERSHIP」と学習塾向けのオンライン英会話の二つの事業を実施。人材開発プラットフォームについては、大型案件を多く獲得し、ストック収入の増加が見込める。人材とサービス拡充のために先行投資。

  • 設立年:1995年11月
  • 上場年:2022年2月
  • 業種分類:情報・通信業
  • 決算:1月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://www.lightworks.co.jp/

業績の推移

次にライトワークスのここ数年の業績推移を以下に示します。業績は着実に伸びており、2020年1月期から2023年1月期の3年間で売上高は約2.1倍に拡大する計画です。2021年1月期に黒字転換した後、2022年1月期はさらに営業利益率は改善し、7.4%までになりました。

ライトワークス 業績推移

事業内容

ライトワークスが持つ事業の概要を以下の図で示します。図のとおり、ライトワークスはHCM(人材開発クラウド)事業のみの会社です。提供しているサービスは、人材開発プラットフォームサービスとオンライン英会話サービスの2つです。

ライトワークス 事業概要

※ライトワークス「2022年1月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.20)

 

ライトワークスの人材開発サービスの概要は以下の図で示されます。主なサービスとしては、次の3つです。

  • 人材開発プラットフォーム「CAREERSHIP」の提供
  • 教材の製作
  • BPOサービス(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の提供

ライトワークス HCMクラウドサービス概要

※ライトワークス「2022年1月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.21)

 

ライトワークスのオンライン英会話サービスは、フィリピン人と日本の学習塾(学研など)をつなぐ点が他の競合との違いになります。(DMM英会話は、講師と受講者を直接つなげるサービスを提供している。)

中期経営計画

ライトワークスは、2022年4月に「事業計画及び成長可能性に関する事項」を公開しており、その中で中期経営計画を発表しています。その計画によると、2025年1月期に売上高3,682百万円(2022年1月期比1.66倍)、当期純利益417百万円(2022年1月期比3.44倍)にする計画です。なお、最後の年に大きく当期純利益が伸びている点が無理のある計画になっていないのかが気になります。(資料内には、主力商品である CAREERSHIP の
メジャーバージョンアップが2024年1月に完了するためとありますが、その後も改良する、あるいは新サービスの開発をすることになる気がするので、ちょっと疑問を感じます。)

ライトワークス 中期経営計画

※ライトワークス「2022年4月 事業計画及び成長可能性に関する事項」より抜粋(P.69)

 

なお、中期経営計画の数字の根拠となっているのは、LMSの世界市場が年平均20%で伸長すること及びオンライン英会話市場の年平均成長率が10~18%であることを根拠に、世界市場の成長率と同程度にライトワークス社の事業が伸びるという仮説のもとにで算出しています。

 

当面の成長のための施策についても、紹介してきましょう。まずHCMクラウドサービスについては、以下の3点が挙げられています。

  • 既存市場の深耕(デジタルマーケティングの積極的な活用)
  • 中堅・中小企業の取り込み
  • アジアへの展開

このうち、現時点で具体的な内容が記載があったのはデジタルマーケティングの積極的活用についてで、ライトワークスが作成しているブログで新規メディアを立ち上げて顧客開拓に使う点です。

 

オンライン英会話サービスについては、以下の施策を実施する計画です。

  • 学習塾の開拓
  • 個人向けオンライン英会話サービス(クラウディ)の強化

 

2023年1月期第2四半期決算資料を読み解く

それでは、2022年9月14日に発表されたライトワークスの2023年1月期第2四半期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2023年1月期第2四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は49.7%、経常利益の進捗率は62.1%でした。前年同時期の進捗率は、売上高が47.2%、経常利益が48.7%でしたので、進捗は良好です。ただし、今後は円安が長引く場合、海外への支払い額が増えてしまうことから事業への影響が懸念されます。

ライトワークス 2023年1月期第2四半期業績

※ライトワークス「2022年1月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.4)

 

次にサービス別の売上高の推移を見ていきます。HCMプラットフォームサービスは、不採算プロジェクトを整理した結果、粗利率が前年同期と比べて改善しました。ただし、人材開発プラットフォーム「CAREERSHIP」のユーザー数の伸びが前四半期の急伸の反動か、伸びが鈍化している点が気になります。

ライトワークス サービス別業績

※ライトワークス「2022年1月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.7)

 

オンライン英会話サービスは円安の影響によりプリピン人講師に支払う人件費が増加したことから、粗利率は悪化しています。

記念配当

ライトワークスは、今年度の配当に関して、上場記念配当10円加えると発表しています。これにより、今年度は年間28円となります。

ライトワークス 記念配当

※ライトワークス「2022年1月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.45)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

ライトワークスのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:47.5億円
  • PER:32.76倍
  • PBR:6.10倍
  • 配当:(2022.1)16円、(2023.1(予))28円
  • 予想配当利回り:1.46%
  • 自己資本率:52.7%
  • 増収率:(2022.1)26.3%、(2023.1(予))14.5%
  • 増益率:(2022.1)556.0%、(2023.1予))18.9%
  • 営業利益率:(2022.1)7.4%、(2023.1(予))7.9%

※2022年9月16日終値で算出しております。

 

ライトワークスと同じく人材開発システム事業を行っている上場企業を比較してみました。PERが算出できないカオナビを除いて比較すると、PERは32.8倍と競合と比べると高くもなく低くもなくでした。また、売上高成長率も高くもなく低くもなくという印象です。

ライトワークス 競合比較

※2022年9月16日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用

株価分析

以下にライトワークスの上場以来の株価チャート(週足)を示します。公募価格は2100円で、上場して1か月弱後には公募価格を下回り、2022年4月中旬以降、公募価格を上回っていません。なお、その後は、1500~2000円の間を行き来しているレンジ相場となっています。

ライトワークス 週足チャート

株主構成

ライトワークスの株主構成は、以下のとおりです。創業者である現社長の江口夏郎氏が上位株主です。また、筆頭株主の(株)エプシモーヴェは江口夏郎氏の資産管理会社です。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています

  1. (株)エプシモーヴェ    120(50.8)
  2. 江口夏郎    36(15.1)
  3. 小迫宏行    16 (7.0)
  4. 自社(自己株口)    10 (4.5)
  5. 自社従業員持株会    10 (4.4)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

ライトワークスは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、増収率とオ営業利益率を除いた3つの条件を満足しています

  • 増収率(20%以上):×
  • 営業利益率(10%以上):×
  • 時価総額(200億円未満):〇
  • 上場から5年以内:〇
  • オーナー経営者かつ上位株主:〇

 

まとめ

ここまで、ライトワークスの銘柄分析を行ってきました。事業の主力がe-ラーニングのシステム販売とオンライン英会話なのですが、いずれも参入障壁が低めでかつすでに競合が多い市場です。その中で同社はここ数年、高成長を続けてきています。一方で、今後の成長戦略については、抽象的な表現でかつ目新しいものがないことから、爆発的に伸びるイメージよりは、着実に一歩一歩伸ばしていく企業だなと感じました。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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