ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】ブロードエンタープライズ(4415)-2022年12月期第2四半期決算発表後-

ブロードエンタープライズ 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、ブロードエンタープライズ(4415)です。ブロードエンタープライズは、直近でいうと2022年8月10日の引け後に2022年12月期第2四半期の決算発表がありました。ちなみに、決算発表後の株価は、約22%と上昇(8/10終値985円→9/16終値1207円)しています。(※8/30に発表したミサワホーム不動産への同社サービス導入のニュースにより株価は急伸しています。)

 

本記事では、ブロードエンタープライズの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年9月時点のものです。

ここがポイント

  • ブロードエンタープライズは、賃貸マンション向け全戸一括型インターネットサービスが事業の柱。新サービスの開発にも意欲的で、IoTインターホンが育ちつつある状況。
  • 業績は着実に伸びており、2022年12月期は2019年12月期に比べて売上高は約2.4倍に拡大する計画。今年度の営業利益率は11.2%となり、減益の見込み。
  • 2024年12月期までに売上高6764百万円(2022年12月期計画比で約2倍)、営業利益は1128百万円(2022年12月期計画比で約2.9倍)にする計画。
  • 2022年12月期第2四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は33.3%、経常利益は赤字でした。

 

ブロードエンタープライズとは

最初にブロードエンタープライズがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

ブロードエンタープライズは、賃貸マンション向け全戸一括型インターネットサービスが事業の柱です。初期費用無料で提供しており、既築物件に強みを持っています。また、新サービスとして、IoTインターホンやスマートカメラ、スマートサイネージを手が下ています。

  • 設立年:2000年12月(四季報では2003年3月)
  • 上場年:2021年12月
  • 業種分類:情報・通信業
  • 決算:12月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://broad-e.co.jp/

業績の推移

次にブロードエンタープライズのここ数年の業績推移を以下に示します。業績は着実に伸びており、2022年12月期は2019年12月期に比べて売上高は約2.4倍に拡大する計画です。また、2021年12月期は22.9%と20%を超えていましたが、今年度の営業利益率は11.2%へ減益する見込みです。

ブロードエンタープライズ 業績推移

事業概要

ブロードエンタープライズの事業概要は以下の図で示され、賃貸マンション向け全戸一括型インターネットサービスとIoTデバイスの販売の2つのサービスを提供しています。このうち、インターネットサービスは月額課金(ストック型収益)で、IoTデバイスの販売は、売り切り(フロー収益)となっています。

ブロードエンタープライズ 事業概要

※ブロードエンタープライズ「2022年12月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.7)

 

ブロードエンタープライズ 収益の仕組み

※ブロードエンタープライズ「2022年12月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.8)

中期計画

ブロードエンタープライズは、2021年度通期決算内で、中期計画を示していました。その内容を抜粋すると、2024年12月期までに売上高6764百万円(2022年12月期計画比で約2倍)、営業利益は1128百万円(2022年12月期計画比で約2.9倍)にする計画となっています。

ブロードエンタープライズ 中期計画

※ブロードエンタープライズ「2021年12月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.30)

 

この3か年計画を実現する施策は以下のとおりです。

  • 営業体制の強化(営業拠点数:2021年末4拠点→2024年末13拠点)
  • 営業人員を増員(2021年末53人→2024年末143人)
  • 新築市場だけでなく、既築市場もターゲットにする
  • IoTサービスの拡充(スマート宅配BOX、スマートサイネージなど)

 

2022年12月期第2四半期決算資料を読み解く

それでは、2022年8月10日に発表されたブロードエンタープライズの2022年12月期第2四半期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2022年12月期第2四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は33.3%、経常利益は赤字でした。ブロードエンタープライズは、決算資料内で売上高の上期計画は35%を予定していたことから1.7%の遅れが出ているものの、経常利益は60百万円、上振れしているとのです。

ブロードエンタープライズ 2022年度上期業績

※ブロードエンタープライズ「2022年12月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.12)

 

会社コメントについて、事前にIRしているのかを疑問に思い、過去の資料を見返してみましたら、2022年12月期第1四半期 決算説明資料にキチンと記載があり、会社の説明通りでした。第4半期に売り上げを伸ばす計画になっています。

ブロードエンタープライズ 会社計画

※ブロードエンタープライズ「2022年12月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.7)

 

なお、本年度から会計基準が変更となっており、前年度の会計基準にすると、売上高は21.7%の増収、営業利益は31.4%の減収となっています。ちなみに前年同時期の進捗率は、売上高が42.4%、経常利益が32.0%でした。営業利益が減った理由は、人材への投資と拠点開設の費用をかけたためとのことです。

ブロードエンタープライズ 旧基準での前年度のとの比較

※ブロードエンタープライズ「2022年12月期第2四半期 決算説明資料」より抜粋(P.13)

第3四半期以降の施策としては、営業販路と営業対象の拡大に努めるとのことです。特に営業拠点を今まで4か所だったものを2022年6月に3か所を増やして計7か所にしています。また、販売先パートナーとなる企業との提携を進めている状況とのことです。

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

ブロードエンタープライズのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:35.2億円
  • PER:43.73倍
  • PBR:11.55倍
  • 配当:(2021.12)0円、(2022.12(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:7.1%
  • 増収率:(2021.12)57.4%、(2022.12(予))37.4%
  • 増益率:(2021.12)173.5%、(2022.12(予))-78.5%
  • 営業利益率:(2021.12)22.9%、(2022.12(予))11.2%

※2022年9月16日終値で算出しております。

 

ブロードエンタープライズと同じくインターネットサービスをメインで行っている上場企業を比較してみました。こうしてみると、ブロードエンタープライズはPERの観点で割高です。ただし、ブロードエンタープライズの売上高成長率は競合よりも高い点を踏まえると、将来性を見込んでいる言え、買いにくい水準ではありません。

ブロードエンタープライズ 競合比較

※2022年9月16日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用

株価分析

以下にブロードエンタープライズの上場以来の株価チャート(週足)を示します。公募価格は2790円で、初値では上回っていますが、その後、下落し公募価格一度も上回っていません。また、週足チャートから見るに787円を底として少しずつ株価は上昇していますが、上昇トレンドに入ったとまでは言えないです。

ブロードエンタープライズ 週足チャート



株主構成

ブロードエンタープライズの株主構成は、以下のとおりです。創業者であり現社長である中西良祐氏は上位株主に連ねています。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています

  1. (株)ディーアイ    167(57.6)
  2. 中西良祐    50(17.2)
  3. 中村義巳    6 (2.1)
  4. SBI証券    3 (1.3)
  5. 吉岡裕之    3 (1.1)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

ブロードエンタープライズは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のすべての条件を満足しています

  • 増収率(20%以上):〇
  • 営業利益率(10%以上):〇
  • 時価総額(200億円未満):〇
  • 上場から5年以内:〇
  • オーナー経営者かつ上位株主:○

 

まとめ

ここまで、ブロードエンタープライズの銘柄分析を行ってきました。10倍株の探索条件にはぴったりあたはまっていますし、3か年計画でも強気の会社計画を出してきていますので、グロース株として注目してもよい銘柄だと思います。

 

ただし、気になる点としては、全戸一括型インターネットサービスもIoTサービスも参入障壁は高くないように思え、成長を続けるには勝ち続けなければなりません。投資対象としてみるには、今後の決算で計画通りに進んでいるかを観察しつつ、同社がその実力を持っているのかが見極めていく必要があると思いました。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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