私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、コンフィデンス(7374)です。コンフィデンスは、直近でいうと2022年8月10日の引け後に2023年度第1四半期の決算発表がありました。ちなみに、決算発表後の株価は、一時約17%(8/15高値)と上昇したものの、その後下落し、今は決算直前の株価から1.7%と少し上昇(8/10終値1758円→9/21終値1788円)しています。
本記事では、コンフィデンスの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年9月時点のものです。
ここがポイント
- コンフィデンスは、ゲームなどのエンタメ業界に特化した人材派遣事業がメイン。加えて、自信が運営するWebメディアにおいて、広告事業も実施。
- コンフィデンスの業績は着実に伸びており、2022年3月期の売上高は2019年3月期の3年間で約2.2倍に増収。加えて、ここ3年間は、営業利益率も約16%と高い水準で安定。
- 2023年3月期第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は24.1%、経常利益の進捗率は27.8%。前年同時期と比べてほぼ同じ進捗率。
コンフィデンスとは
最初にコンフィデンスがどのような会社なのかを簡単に解説します。
会社概要
コンフィデンスは、ゲームなどのエンタメ業界に特化した人材派遣事業を行っています。加えて、自信が運営するWebメディアにおいて、広告事業も実施しています。近年は、メタバースに関する技術開発も。
- 設立年:2014年8月
- 上場年:2021年6月
- 業種分類:サービス
- 決算:3月末日
- 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
- ホームページ:https://confidence-inc.jp/
業績の推移
次にコンフィデンスのここ数年の業績推移を以下に示します。業績は着実に伸びており、2022年3月期の売上高は2019年3月期の3年間で約2.2倍に増収しています。ここ3年間は、営業利益率も約16%と高い水準で安定しています。
収益を上げる仕組み
コンフィデンスがどのように収益を上げているかは以下の図がわかりやすいと思います。主な事業は人材派遣事業で、ゲームやエンタメ業界に対して強みを持っています。加えて、Web広告付きのメディアサイトを運営しているメディア事業も持っていますが、全社の売り上げに占める割合は現状は数%です。
※コンフィデンス「2023年3月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.8)
成長戦略
コンフィデンスの成長戦略は以下の図で示されていましたが、よくある既存領域の拡大と新領域の推進により成長を促すとのことです。ありがちな内容だったので、詳細は省きますが、注目すべきは今、話題となっているWeb3.0/メタバースへの展開でしょうか。ただし、項目は打ち出していますが、書いてある内容がほわーとしすぎてて何がしたいのかよくわかりませんでした。(戦略の部分については、全体的にこの会社はなんか書いてあるのですが、何がしたいのか、何が強みと考えているのかがよくわからない内容となっている感じです。)
※コンフィデンス「2023年3月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.31)
2023年3月期第1四半期決算資料を読み解く
それでは、2022年8月10日に発表されたニフティライフスタイルの2023年3月期第1四半期決算について、読み解いていきましょう。
会社予想に対する進捗率
2023年3月期第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は24.1%、経常利益の進捗率は27.8%でした。前年同時期の進捗率は、売上高が23.5%、経常利益が23.7%でしたので、ほぼ同じです。なお、会社側の発表でも計画に対して順調とのことです。ただし、人材派遣事業は好調なのですが、メディア事業は今四半期は赤字となっています。(※ただし、メディア事業が占める売上高割合は全体の1.2%とわずか)
※コンフィデンス「2023年3月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.37)
次に四半期ごとの売上高の推移を見ていきます。ここ最近は四半期単位に見ても着実に売上高を伸ばしています。なお、第1四半期は、本社移転費用やこれまでなかった株主総会の費用を計上しているにも関わらず、前年同期と比べて30.1%増益になりました。
※コンフィデンス「2023年3月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.12)
コンフィデンスの主力事業である人材派遣事業についてですが、以下のグラフで示すとおり、収益の基礎指標となるクリエイター派遣配属数は右肩上がりで増加しています。加えて、稼働日数や稼働率も安定して高い水準にあることから、事業自体は順調と言えます。
※コンフィデンス「2023年3月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.14)
増配
コンフィデンスは、今年度は前年度の年間配当40円から5円配当を増やして、45円に増配するとのことです。
※コンフィデンス「2023年3月期第1四半期 決算説明資料」より抜粋(P.37)
銘柄分析
最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。
ファンダメンタルズ分析
コンフィデンスのファンダメンタルは以下のとおりです。
- 時価総額:81.9億円
- PER:14.00倍
- PBR:5.05倍
- 配当:(2022.3)40円、(2023.3(予))45円
- 予想配当利回り:2.52%
- 自己資本率:67.2%
- 増収率:(2022.3)24.0%、(2023.3(予))17.5%
- 増益率:(2022.3)22.2%、(2023.3(予))15.1%
- 営業利益率:(2022.3)16.8%、(2023.3(予))16.3%
※2022年9月21日終値で算出しております。
コンフィデンスと同じくゲーム事業に関する人材派遣業を行っている上場企業を比較してみました。こうしてみると、PERの観点ではコンフィデンスが最も低いです。加えて、売上高の成長性も高いため、この中では最も割安の銘柄と言えます。
※2022年9月21日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用
株価分析
以下にコンフィデンスの上場以来の株価チャート(週足)を示します。公募価格は1760円で、2回、割ったことがありますが、現在はほぼ公募価格近辺となっています。週足チャートから見るにまだ底値圏にあるとはいえず、下降トレンドが継続しています。
株主構成
コンフィデンスの株主構成は、以下のとおりです。筆頭株主及び第2位の株主は、セガの元社長である中山隼雄氏(第3位株主)が関連している投資会社です。ちなみにマーベラスの創業者もこの投資会社と関連しています。以上から、現経営陣は上位株主にはいないことから、探索条件の一つに挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致していません。
- (株)アミューズキャピタルインベストメント 158(34.5)
- (株)アミューズキャピタル 80(17.5)
- 中山隼雄 49(10.8)
- 木村重晴 18 (4.1)
- 日本カストディ信託口 17 (3.8)
10倍株探索条件の可否まとめ
コンフィデンスは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、増収率とオーナー経営者かつ上位株主であることを除いた3つの条件を満足しています。
- 増収率(20%以上):×
- 営業利益率(10%以上):〇
- 時価総額(200億円未満):〇
- 上場から5年以内:〇
- オーナー経営者かつ上位株主:×
まとめ
ここまで、コンフィデンスの銘柄分析を行ってきました。ゲーム会社に特化した人材派遣業を行っており、ゲーム業界自体も今後、伸びていく見込みであることから、その成長に応じて、業績を上げていく期待は高いと思います。
ただし、IR資料から見るにさらに今後、どう事業を広げていきたいのかがよく分からず、困惑しました。(メタバースとか書いておけば注目浴びるんじゃない?って魂胆が透けて見える感じでした。。。)
【注意事項】
最後に注意事項です。
どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。
上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。
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