ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】JMC(5704)-2022年12月期第3四半期決算発表後-

JMC 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、JMC(5704)です。JMCは、2022年11月11日の引け後に2022年12月期第3四半期の決算発表を行いました。ちなみに、決算発表後の株価は、約7.8%と上昇(11/11終値702円→11/30終値757円)しています。

 

本記事では、JMCの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年11月時点のものです。

ここがポイント

  • JMCの主力事業は、3Dプリンタによる試作品作製と砂型鋳造
  • コロナによる影響で2020年12月期、2021年12月期は足踏み。なお、2022年12月期から業績は上向きとなり、前年度から24.2%の増収、営業利益は68.6%の増益となる見込み。営業利益率も前年度の4.2%から9.1%へ改善。
  • 2022年12月期第3四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は67.9%、経常利益の進捗率は105.8%。前年同時期の進捗と比べると良好。
  • 2020年度、2021年度は4Qに売上高は偏重傾向があるものの、2019年度以前はそのような傾向はない。

 

JMCとは

最初にJMCがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

JMCの主力事業は、3Dプリンタによる試作品作製と砂型鋳造。自動車、電機、医療機器業界などが主な顧客。

  • 設立年:1999年9月
  • 上場年:2016年11月
  • 業種分類:非鉄金属
  • 決算:12月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://www.jmc-rp.co.jp/

業績の推移

次にJMCのここ数年の業績推移を以下に示します。コロナによる影響で2020年12月期、2021年12月期は足踏みしておりましたが、2022年12月期から業績は上向きとなり、前年度から24.2%の増収、営業利益は68.6%の増益となる見込みです。なお、営業利益率も前年度の4.2%から9.1%に改善する計画を公表しています。

JMC 業績推移

事業概要

JMCは、以下に示すとおり、祖業である3Dプリンター出力事業、業容拡大のカギとなった鋳造事業、近年、新たに始めたCT事業の3つの事業が柱です。これらの3つの事業は開発(CTで競合品の全体像を読み取り、3Dプリンターで再現するリバースエンジリアリング)・製造(3Dプリンターと鋳造の組み合わせによる新たな製造方法の提案)・品質保証(出荷時に製品の寸法精度をCTスキャンで検査)で相互に関係しあっています。なお、事業分野がメーカー向けが主流となっていることから、景気の影響をもろに受けやすい事業形態と言えます。

JMC 事業概要

※JMC「2021年12月 通期決算説明資料」より抜粋(P.14)

 

これらの3つの事業の売上比率は2021年12月期は以下のとおりです。鋳造部門は2020年度12月期から売上高を1.5倍に伸ばしたことから、全体の売上高の約6割を占めることになりました。一方で、CT事業は売上高が3分の2まで減らしており、全体の売上高の占有率も少なくなりました。

JMC セグメント別売上

※JMC「2021年12月 通期決算説明資料」より抜粋(P.17)

メディカル分野へ進出

JMCは、自社の3Dプリンター技術を用いて、人の心臓付近の血管の模型を作り、心臓カテーテル手術をトレーニングできるシステムを開発しました。この成果から、歯や胆管部分といった人体構造の再現を3Dプリンター技術で再現するメディカル分野に力を入れており、成長を遂げようとしています。

JMCメディカル分野

※JMC「2022年12月期第3四半期 決算説明資料」より抜粋(P.8)

 

2022年12月期第3四半期決算資料を読み解く

それでは、2022年11月11日に発表されたJMCの2022年12月期第3四半期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2022年12月期第3四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は67.9%、経常利益の進捗率は105.8%でした。前年同時期の進捗率は、売上高が66.7%、経常利益が0.65%でしたので、進捗は良好です。なお、ここ2年間は売上高昨年度は4Qに売上高が偏っていたことから、会社の計画としては、売上高も通期計画に到達すると読んでいます。(※2019年度以前はそのような傾向がないので、少し心配になりますが。)

JMC 業績報告

※JMC「2022年12月期 第3四半期報告書」より抜粋

 

参考までに以下に直近の4年度ごとの売上高推移と営業利益推移、直近4四半期の売上高推移と営業利益推移を示します。ようやく業績好調だった2019年12月期付近まで回復している傾向が見えます。

JMC 四半期推移

※JMC「2022年12月期第3四半期 決算概要」より抜粋(

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

JMCのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:40.2億円
  • PER:23.47倍
  • PBR:1.68倍
  • 配当:(2021.12)0円、(2022.12(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:58.8%
  • 増収率:(2021.12)-1.7%、(2022.12(予))24.2%
  • 増益率:(2021.12)黒字転換、(2022.12(予))68.6%
  • 営業利益率:(2021.12)4.2%、(2022.12(予))9.1%

※2022年11月29日終値で算出しております。

株価分析

以下にJMCの2020年4月以降の株価チャート(週足)を示します。公募価格は908円(1:2の株式分割を考慮)で、2021年12月末に上場来安値となる426円を付けました。その後、すぐに大きく反転し、600円~1000円での値幅で今年は推移しており、特にトレンドがある感じではありません。

JMC 週足チャート

株主構成

JMCの株主構成は、以下のとおりです。創業者でもあり現社長でもある渡邊大知氏は筆頭株主です。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています

  1. 渡邊大知    125(23.7)
  2. 鈴木浩之    39 (7.5)
  3. 渡邊商事    18 (3.4)
  4. 松井証券    13 (2.4)
  5. モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー    11 (2.2)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

JMCは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、営業利益率及び「上場から5年以内」を除いた3つの条件を満足しています

  • 増収率(20%以上):〇
  • 営業利益率(10%以上):×
  • 時価総額(200億円未満):〇
  • 上場から5年以内:×
  • オーナー経営者かつ上位株主:〇

 

まとめ

ここまで、JMCの銘柄分析を行ってきました。業績としては、景気に左右されやすい業態であることから伸び縮みしていますが、着実に広げていっている印象です。新規事業として考えているメディカル分野に関しては面白いと思いますが、どのくらいの需要があるのかが読みにくいのが困る点です。素人考えで恐縮ですが、トレーニング用だと売り切りになってしまうので、継続したお金が入ってきにくいので、患者に合わせた練習用とかできるといいかなと思いましたが、それを必要とする場面が思い浮かびませんでした。

 

また、当面は景気に左右されやすいことから景気後退局面に入りつつあるといわれている現状では購入タイミングが難しいなと感じます。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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