ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】グッピーズ(5127)-2022年8月期通期決算発表後-

グッピーズ 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、グッピーズ(5127)です。グッピーズは、2022年10月13日の引け後に2022年8月期の通期決算を発表しました。ちなみに、決算発表後の株価は、約25.8%と大きく下落(10/13終値2172円→12/9終値1611円)しています。

 

本記事では、グッピーズの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年12月時点のものです。

ここがポイント

  • グッピーズは、医療系求人サイトの運営、ヘルスケアアプリの運営を実施。
  • 2023年3月期通期決算は、売上高の達成率は102.5%、経常利益の進捗率は108.0%と好調。

  • 売上高は前年度から32.5%の増収、経常利益は59.1%の増益と大きく伸長し、いずれも過去最高を記録。

  • 人材サービス事業はここ2年間で売上高2倍と好調なものの、ヘルスケア事業は前年度からほとんど売り上げが伸びておらず赤字が継続と苦戦中。
  • 来期(2023年8月期)の業績予想は増収増益の計画を立てており、売上高は18.9%の増益、営業利益は7.3%の増益の見込み。

グッピーズとは

最初にグッピーズがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

グッピーズが行っている事業は、医療系求人サイトの運営、ヘルスケアアプリの運営です。

  • 設立年:2000年9月
  • 上場年:2022年9月
  • 業種分類:情報通信
  • 決算:8月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://www.guppy.co.jp/

業績の推移

次にグッピーズのここ数年の業績推移を以下に示します。業績は着実に伸びてており、2020年8月期から2022年8月期の2年間で売上高は約2倍に拡大しました。営業利益率は近年は高い水準で安定しており、2022年8月期は254%でした。

グッピーズ 業績推移

事業概要

グッピーズが行っている事業は、大きく分けて人材サービス事業とヘルスケア事業の二つです。売上高の9割が人材サービス事業となっており、医療・介護・福祉に強みを持っています。ヘルスケア事業では、従業員の健康維持・増進を目的とした企業向けの福利厚生サービスや自治体向けの住民の健康サポートが主力サービスとなっており、育成中の事業です。

グッピーズ 事業概要

※グッピーズ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.4)

 

グッピーズが提供する人材サービスの他のサービスと一線を画している部分があります。求人広告の掲載により支払われる料金もしくは求人に成功した場合に受け取る成功報酬によって通常の人材サービスでは収益を得ていますが、グッピーズは掲載する広告に対して、求職者が閲覧する回数に制限がかかっており、企業が多くの求職者に見てもらうためにはたくさんの料金を払う仕組みです。特に歯科医院に対して、拡がりを見せており歯科医院の3割を顧客としています。

グッピーズ 人材サービス概要

※グッピーズ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.6)

 

また、求人分野における歯科医院への強みを活かして、来期(2023年8月期)中盤に歯科医院の集患サービスをリリースする予定です。気になる点は、今まで得意としていた分野は守っていますが、アピールする対象が病院や歯科衛生士ではなく、患者と大きく変わる点はどうクリアするのでしょうか。(グッピーズの知名度がいかせるのでしょうか。)

グッピーズ 集患サービス

※グッピーズ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.30)

 

2022年8月期通期決算資料を読み解く

それでは、2022年10月13日に発表されたグッピーズの2022年8月期の通期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2022年8月期の通期決算は、上場時に開示した会社予想に対して売上高の達成率は102.5%、経常利益の進捗率は108.0%でした。また、売上高は前年度から32.5%の増収、経常利益は59.1%の増益と大きく伸長しており、いずれも過去最高です。

グッピーズ 業績発表

※グッピーズ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.16)

 

次に年度ごとのサービス別業績推移を以下に示します。人材サービスは求人数の増加や付加価値単価が上昇したことからここ2年で2倍と大きく伸ばしまており、それに伴い営業利益も右肩上がりです。一方で、ヘルスケア事業については、前年度から売上高があまり増えておらず、赤字も継続していることから苦戦していると言えます。

グッピーズ サービス別業績推移

※グッピーズ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.57)

2023年8月期の業績予想

本日の決算発表にてグッピーズは、来期(2023年8月期)の業績予想について、公表しました。それによると、来期は増収減益の計画を立てており、売上高は18.9%の増益、営業利益は7.3%の増益の見込みです。経常利益の伸びが小幅になっているのは広告宣伝費や人員状況に伴う費用の支出を増やす計画のためです。

グッピーズ 業績予想

※グッピーズ「2022年8月期 通期決算説明資料」より抜粋(P.23)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

グッピーズのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:56.86億円
  • PER:15.62倍
  • PBR:5.80倍
  • 配当:(2022.8)0円、(2023.8(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:55.2%
  • 増収率:(2022.8)32.5%、(2023.8(予))19.0%
  • 増益率:(2022.8)54.6%、(2023.8(予))7.4%
  • 営業利益率:(2022.8)25.4%、(2023.8(予))23.6%

※2022年12月9日終値で算出しております。

 

グッピーズの事業はニッチなところなので、明確に競合と判断できるところはありませんが、医療系人材の求人を行っている3社と比較しました。いずれの企業もグッピーズよりも売上高が大きいにもかかわらず、PERが高めとなっており、相対的にグッピーズは割安に見えます。売上高の伸びは企業規模が小さいことから比較した企業の中で高い方です。

グッピーズ 競合比較

※2022年12月9日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用

株価分析

以下にグッピーズの上場以来の株価チャート(日足)を示します。公募価格は1550円で、上場二日目に付けた2375円が上場来最高値です。その後、通期決算を理由に下落、公募価格割れして1423円を付けていました。現在はそこから少し回復して公募価格付近で値動きをしています。

グッピーズ 日足チャート

株主構成

グッピーズの株主構成は、以下のとおりです。筆頭株主の肥田義光子氏は創業者であり、現在の社長です。以上から、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています

  1. 肥田 義光    225(75.0)
  2. 伊良皆 教弘   42.5(14.17)
  3. (有)グッピー   30.0 (10.0)
  4. 池田 勝彦    2.5 (0.83)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

グッピーズは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、増収率を除いた4つの条件を満足しています

  • 増収率(20%以上):×
  • 営業利益率(10%以上):〇
  • 時価総額(200億円未満):〇
  • 上場から5年以内:〇
  • オーナー経営者かつ上位株主:〇

 

まとめ

ここまで、グッピーズの銘柄分析を行ってきました。グッピーズは、収益の挙げ方が競合の人材紹介サービスと異なる仕組みを使っている点が面白いと思いました。また、歯科医院と限定された範囲で広がりを見せていることから、底堅い印象もあります。

 

一方で、次代の事業であるヘルスケア事業が苦戦している点は気がかりです。上場により名が売れることになったはずなので、その効果が期待できればいいのですが。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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