ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】ファインズ(5125)-2023年6月期第1四半期決算発表後-

ファインズ 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、ファインズ(5125)です。ファインズは、2022年11月14日の引け後に2023年6月期第1四半期の決算を発表しました。ちなみに、決算発表後の株価は、10.7%下落(11/14終値1676円→12/16終値1497円)しています。

 

本記事では、ファインズの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2022年12月時点のものです。

ここがポイント

  • ファインズは動画を起点に企業のDX支援。動画制作のほか配信プラットフォーム『Videoクラウド』を提供。
  • 業績は着実に伸びており、2020年6月期から2023年6月期の3年間で売上高は約1.5倍に拡大する計画。営業利益も少しずつ増えており、2023年6月期はついに営業利益率が約25%となる見込み

  • 2023年6月期第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の達成率は23.4%、経常利益の進捗率は23.0%。前年度同時期の進捗率とほぼ同じ。

 

ファインズとは

最初にファインズがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

ファインズは、配信プラットフォーム「Videoクラウド」を通して動画作成から配信、分析・改善など、動画を活用したDX支援サービスを提供しています。

  • 設立年:2019年3月
  • 上場年:2022年9月
  • 業種分類:情報通信
  • 決算:6月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://e-tenki.co.jp/

業績の推移

次にファインズのここ数年の業績推移を以下に示します。業績は着実に伸びており、2020年6月期から2023年6月期の2年間で売上高は約1.5倍に拡大する計画です。営業利益も少しずつ増えており、2023年6月期は営業利益率が24.7%となる見込みです。

ファインズ 銘柄分析

事業概要

ファインズは、Videoクラウド事業を主力事業としており、次の3つのサービスに分けられます。

  • 動画制作サービス
  • 動画配信プラットフォームサービス
  • DXコンサルティングサービス

このうち、動画配信プラットフォームサービスは、顧客が製作もしくは外注して製作してもらった動画を配信することや配信した動画に対する反応などのデータを収集し分析すること、動画に拡張性を持たせること(動画中にURLをクリックできるとかストーリー性を持たせることとか)が機能として持っています。これにより、どうかを見る視聴者の関心や興味といったデータを収集し、よりよい動画に仕上げていくことが可能となります。

 

DXコンサルティングサービスは、動画を用いて顧客業務の効率化を支援します。例えば、販促効果の高い動画広告の製作することや研修動画を用いて社員教育の質を向上させる提案することなどです。

ファインズ ビジネスモデル

※ファインズ「2022年9月 事業計画及び成長可能性に関する資料」より抜粋(P.10)

 

2023年6月期第1四半期決算資料を読み解く

それでは、2022年11月14日に発表されたファインズの2023年6月期第1四半期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2023年6月期第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は23.4%、経常利益の進捗率は23.0%でした。前年度同時期の進捗率は、売上高が23.9%、経常利益が21.6%でしたので、進捗はほぼ同じのため順調と言えます。

 

なお、前年同時期と比べて、増収(売上高:+12.3%)増益(経常利益:+28.9%)となっており、過去最高の業績を記録しています。特に今期は上場費用が一時的に発生していることからも利益面は快調な滑り出しといえるでしょう。(内製化による売上原価の低減が寄与)

ファインズ 業績発表

※ファインズ「2023年6月期第1四半期決算説明資料」より抜粋(P.4)

 

以下に四半期ごとの売上高の推移を示しました。見てのとおり、売上高は右肩上がりとなっており、Video クラウド事業を中心にセールスコンサルタントが増員したことにより、2023年6月期第1四半期は前年同時期と比べて21.9%、前四半期と比べて1.7’%増収となっています。

ファインズ 四半期別売上高推移

※ファインズ「2023年6月期第1四半期決算説明資料」より抜粋(P.5)

 

最後にファインズのセールスコンサルトの四半期ごとの人員推移と一人当たりの納品件数を示します。前四半期(2022年6月期第4四半期)は新卒採用があったことために21名、増えており、さらに今期は9名増えました。一方で、新しく入ったコンサルタントが戦力化していないことから、一人当たりの納品件数は減っています。

 

気になるのは、2022年6月期第1四半期から一人当たりの納品件数が減っている点でしょう。今年の理由が前年度も適用されるはずなのに、今年の減り具合が大きい点は何か理由があるのでしょうか。

ファインズ 人員推移

※ファインズ「2023年6月期第1四半期決算説明資料」より抜粋(P.28)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

ファインズのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:67.2億円
  • PER:12.68倍
  • PBR:5.00倍
  • 配当:(2022.6)0円、(2023.6(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:71.0%
  • 増収率:(2022.6)18.0%、(2023.6(予))14.8%
  • 増益率:(2022.6)57.3%、(2023.6(予))21.8%
  • 営業利益率:(2022.6)22.8%、(2023.6(予))24.7%

※2022年12月16日終値で算出しております。

 

ファインズと同様に動画制作に関する事業を保有している上場企業と比較してみました。ここで掲げた競合企業は、日本の上場企業の平均PERよりも低めの位置しており、業界として割安水準にあると言えます。その中でファインズは売上高的にも小粒のため、成長できる余地が大きいと言えます。ファインズ 競合比較

※2022年12月16日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用

株価分析

以下にファインズの上場以来の株価チャート(日足)を示します。公募価格は1800円で、上場初日に上場来最高値となる2970円を付けました。その後、下落し、10月中旬には公募価格割れとなり、その後、1400~1700円近辺のレンジで上下動しています。

ファインズ 日足チャート

株主構成

ファインズの株主構成は、以下のとおりです。創業者で現在の社長である三輪幸将氏が筆頭株主です。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています

  1. 三輪幸将    2,280(53.7)
  2. 武吉広大    800(18.8)
  3. (株)EPARK    760(17.9)
  4. 白木政宏    200 (4.7)
  5. 自社従業員持株会    115 (2.7)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

ファインズは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、増収率を除いた4つの条件を満足しています

  • 増収率(20%以上):×
  • 営業利益率(10%以上):〇
  • 時価総額(200億円未満):○
  • 上場から5年以内:○
  • オーナー経営者かつ上位株主:〇

 

まとめ

ここまで、ファインズの銘柄分析を行ってきました。動画を起点に顧客の業務効率化支援(DX支援)や顧客での動画活用がしやすくなるプラットフォームの提供を実施しており、今流行しそうな事業内容と感じます。業績についても、着実に伸ばしており、成長性が期待できる銘柄です。

 

一方で、動画制作については、You Tubeなどが広まっていることから事業として行っている企業もあり、マーケティングに関しても、すでに競合が多い状態です。その環境の中でファインズが勝ち続けることができる利点があるのかの見極めが必要と感じました。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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