ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】ビザスク(4490)-2023年2月期第3四半期決算発表後-

ビザスク 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、ビザスク(4490)です。ビザスクは、2023年1月13日の引け後に2023年2月期第3四半期の決算を発表しました。ちなみに、決算発表後(1/13)の株価は1368円でしたが、週明けの株価はどうなるでしょうか。

 

本記事では、ビザスクの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2023年1月時点のものです。

ここがポイント

  • ビザスクは、ビジネス知見持つアドバイザーと顧客をつなぐ『スポットコンサル』サービスが主力。
  • 2023年2月期第2四半期にてすでに下方修正を発表し、当初計画から売上高は500百万円の減収(-3.8%)、経常利益は510百万円の減益。利益面に関しては、本修正により黒字予想から赤字に転落の見込み。
  • 売上高は着実に伸びており、2020年2月期から2023年2月期の3年間で売上高は約8.6倍に拡大する計画。上場した当初は営業利益率が二桁を超えていましたが、ここ2年間は赤字が続く見込み
  • 2023年6月期第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は74.4%。通期計画では赤字見込みだったのが黒字転換
  • 取扱高は毎年、倍々で増加。

 

ビザスクとは

最初にビザスクがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

ビザスクは、ビジネス知見持つアドバイザーと顧客をつなぐ『スポットコンサル』サービスが主力。アメリカの同業であるコールマン社を大型買収。そのため、現状はのれん代の償却代が負担に。

  • 設立年:2012年3月
  • 上場年:2020年3月
  • 業種分類:情報通信
  • 決算:2月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://visasq.co.jp/

業績の推移

次にビザスクのここ数年の業績推移を以下に示します。売上高は着実に伸びており、2020年2月期から2023年2月期の3年間で売上高は約8.6倍に拡大する計画です。上場した当初は営業利益率が二桁を超えていましたが、ここ2年間は赤字が続いています

ビザスク 業績推移

事業概要

ビザスクは、顧客と専門知識を持つアドバイザーをつなぐことで収益を得ています。(いわゆるコンサル)。コンサルとしては一般的な以下のサービスを提供しています。

ビザスク 事業概要

※ビザスク「2023年2月期第2四半期決算説明資料」より抜粋(P.5)

 

ビザスクの特徴といえば、日本だけでなく世界各地(190か国強)にアドバイザーのつながりがあることです。特に昨年に買収したアメリカ同業のColemanを配下に持っているためにビジネス機会が多いアメリカでのコンサル活動に強みがあります。

ビザスク colemanを持つ強み

※ビザスク「2023年2月期第2四半期決算説明資料」より抜粋(P.5)

 

2023年2月期第3四半期決算資料を読み解く

それでは、2023年1月13日に発表されたビザスクの2023年2月期第3四半期決算について、読み解いていきましょう。

業績修正をすでに発表

ビザスクは以下のとおり、すでに2023年2月期第2四半期で業績修正を発表しています。この修正は、以下の理由のとおりです。欧米の直近の利上げによる影響で、コンサルティングファームの需要が低迷していること及び円安の影響により、業績を下方修正しています。なお、国内の需要は旺盛で、国内事業の業績見通しは上方修正します。

 

海外事業での下方修正と国内事業での上方修正を差し引きした結果、ビザスク全体としては、今期の当初計画から売上高は500百万円の減収(-3.8%)、経常利益は510百万円の減益となりました。利益面に関しては、本修正により黒字予想から赤字に転落です。

ビザスク 業績修正

※ビザスク「2023年2月期第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.4)

会社予想に対する進捗率

2023年2月期第3四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は74.4%だったので、進捗は順調と言えます。なお、前年同時期にColemanの買収があったために下期以降は大幅に業績が伸長したことから、参考程度ですが、前年度同時期の売上高進捗率は50.5%でした。営業利益は通期で赤字の見込みでしたが、黒字着地しています。なお2Qに比べて、3Q単独では営業利益が下がっています(295百万円→152百万円)。通期予想を踏まえると、4Qはのれん代なしでも営業赤字に転落する見込みとなります。

ビザスク 業績発表

※ビザスク「2023年2月期第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.24)

 

以下にビザスクの四半期ごとの取扱高の推移を示しました。見てのとおり、クライアント口座数及び1口座当たりの取扱高は右肩上がりとなっており、取扱高は毎年倍々で増えています。

ビザスク 取扱高推移

※ビザスク「2023年2月期第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.27)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

ビザスクのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:124.8億円
  • PER:ー倍(※当期純利益が赤字の見込み)
  • PBR:1.01倍
  • 配当:(2022.2)0円、(2023.2(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:57.6%
  • 増収率:(2022.2)130.8%、(2023.2(予))128.8%
  • 増益率:(2022.2)ー(※赤字)、(2023.2(予))ー(※赤字)
  • 営業利益率:(2022.2)ー、(2023.2(予))ー

※2023年1月13日終値で算出しております。

 

ビザスクと同様にコンサルを事業として行っている上場企業と比較してみました。ここで比較した競合の中では前年度の実績ではありますが、アメリカのコンサル大手を買収した効果により、ビザスクの売上の伸び(増益率)は130%を超えており、競合間のなかでは抜きんでています。一方でのれん代が重しとなり、競合のなかで唯一、営業利益が赤字となる見込みです。

ビザスク 競合比較

2023年1月13日時点の終値にて、比較。SBI証券のサイトを利用

株価分析

以下にビザスクの上場以来の株価チャート(週足)を示します。公募価格は1500円で、上場時は1310円と公募割れスタートとなりました。その後、株価は少しずつ上昇し、2021年10月上旬に上場来最高値となる7120円を付けました。その後、下落トレンドとなり、現在は公募価格前後となる1350-2000円で推移してます。

ビザスク 週足チャート

株主構成

ビザスクの株主構成は、以下のとおりです。創業者で現在の社長である端羽英子氏が筆頭株主です。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています

  1. 端羽英子    444(48.7)
  2. A-Fund 2,LP    55 (6.1)
  3. 日本カストディ信託口    35 (3.9)
  4. 住友生命保険    34 (3.7)
  5. 日本マスター信託口    33 (3.6)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

ビザスクは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、営業利益率を除いた4つの条件を満足しています

  • 増収率(20%以上):○
  • 営業利益率(10%以上):×
  • 時価総額(200億円未満):○
  • 上場から5年以内:○
  • オーナー経営者かつ上位株主:○

 

まとめ

ここまで、ビザスクの銘柄分析を行ってきました。積極的にM&Aを行い、業容を拡大している一方で、Colemanの買収ののれん代負担により赤字の見込みとなっています。

 

しかし、1/13の3Q決算では意外にも黒字着地となりました。再度の業績修正していないのは4Qに資料内に言及していない大きな費用負担の見込みがあるということでしょうか。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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