私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、リックソフト(4429)です。リックソフトは、2023年1月13日の引け後に2023年2月期第3四半期の決算を発表しました。ちなみに、決算発表後(1/13)の株価は1685円でしたが、週明けの株価はどうなるでしょうか。
本記事では、リックソフトの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2023年1月時点のものです。
ここがポイント
- リックソフトは、豪アトラシアン社などの業務系パッケージソフトの導入・開発・販売。運用支援を実施。自社開発ソフトも好調。
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2018年2月期から2022年2月期の4年間で売上高は約2.5倍に拡大。ただし、2022年度は停滞しており、この成長は実質2021年2月期までの3年間で達成。営業利益率は安定して10%超えていたものの、今年度は赤字二桁を割り込む見込み。
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2023年2月期第3四半期決算は、売上高の進捗率は78.9%、経常利益の進捗率は89.6%。前年同時期と比べると進捗は良好。
- 第2四半期にはなかった講師の品質向上のための社内テスト厳格化の影響で、講師数が減少。これに伴い、新規顧客数の増加が鈍化し、業績に影響している模様。講師数は次の四半期には75人から90~95人に増える見込み。
リックソフトとは
最初にリックソフトがどのような会社なのかを簡単に解説します。
会社概要
リックソフトは、豪アトラシアン社などの業務系パッケージソフトの導入・開発・販売。運用支援を実施。自社開発ソフトも好調。
- 設立年:2009年4月
- 上場年:2019年2月
- 業種分類:情報通信
- 決算:2月末日
- 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
- ホームページ:https://www.ricksoft.jp/
業績の推移
次にリックソフトのここ数年の業績推移を以下に示します。売上高は昨年度は一度停滞したものの、今年度は再び成長基調になりました。ただし、2021年度以前は20~45%程度の増益率だったものが、今年度は16.1%の見込みと成長が少しトン化してきています。なお、2018年2月期から2022年2月期の4年間で売上高は約2.5倍に拡大しました。(実質、3年間)。営業利益率は安定して10%超えていたものの、今年度は赤字二桁を割り込む見込みです。
事業概要
リックソフトは、次の3つのサービスで事業を成り立っています。
- ライセンス&SIサービス
- クラウドサービス
- 自社ソフト開発
このうち、ライセンスサービスは、豪アトラシアン社などの業務系パッケージソフトの導入・販売・開発サービスを提供しており、売上高の7割強を示す主力です。
※リックソフト「2022年5月 事業計画及び成長可能性に関する事項」より抜粋(P.7)
2023年2月期第3四半期決算資料を読み解く
それでは、2023年1月13日に発表されたリックソフトの2023年2月期第3四半期決算について、読み解いていきましょう。
会社予想に対する進捗率
2023年2月期第3四半期決算は、下方修正した会社予想に対して売上高の進捗率は78.9%、経常利益の進捗率は89.6%でした。前年度同時期の進捗率は、売上高が70.1%、経常利益が63.1%でしたので、進捗は良好です。
なお、前年同時期と比べて、増収(売上高:+30.7%)増益(経常利益:40.6%)となっています。特に利益面に関しては、販管費の伸びを抑制したことから、大きく増加しています。
※リックソフト「2023年2月期第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.10)
以下に2023年2月期第3四半期のサービス別売上高を示します。ライセンスサービス及び自社ソフト開発は高い成長となっています。
※リックソフト「2023年2月期第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.11)
次に四半期別の顧客数の推移を示します。第3四半期で前年同時期と比較すると、+13.5%の増収となりました。また、このグラフから見てもわかるとおり、4Qは売上高が高くなる傾向があります。なお、2023年3月期は会計基準を変更しており、単純な比較はできません。
※リックソフト「2023年2月期第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.12)
銘柄分析
最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。
ファンダメンタルズ分析
リックソフトのファンダメンタルは以下のとおりです。
- 時価総額:75.3億円
- PER:24.47倍
- PBR:3.34倍
- 配当:(2022.2)0円、(2023.2(予))0円
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本率:61.8%
- 増収率:(2022.2)-2.8%、(2023.2(予))16..1%
- 増益率:(2022.2)-25.1%、(2023.2(予))0.2%
- 営業利益率:(2022.2)10.1%、(2023.2(予))9.0%
※2023年1月13日終値で算出しております。
株価分析
以下にリックソフトの2020年4月以降の株価チャート(週足)を示します。公募価格は2000円(株式分割1:2を考慮)で、しばらくは上昇トレンドにのり、上場してから3か月後に上場来最高値となる9235円を詰めました。その後は、しばらくは3500円と7000円台を行き来した後、長い下落トレンドに入っています。現在は、1400円近辺を抵抗線として、上に行く構えを見せている状態です。
株主構成
リックソフトの株主構成は、以下のとおりです。創業者で現在の社長である大貫浩氏が上位株主にいるものの、上場時に自身の持ち分を売り出ししたため、株数としては少数です。HS株式会社の実態が調べてもよくわかりませんでしたが、おそらく創業家が県警している資産管理会社と思われます。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています。
- HS(株) 200(44.5)
- SBI証券 35 (7.9)
- 日本カストディ信託口 23 (5.1)
- ノムラノミニーズ・オムニバスマージンキャッシュPB 21 (4.7)
- 大貫浩 15 (3.4)
10倍株探索条件の可否まとめ
リックソフトは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、増収率と営業利益率を除いた3つの条件を満足しています。
- 増収率(20%以上):×
- 営業利益率(10%以上):×
- 時価総額(200億円未満):○
- 上場から5年以内:○
- オーナー経営者かつ上位株主:○
まとめ
ここまで、リックソフトの銘柄分析を行ってきました。リックソフトは業務系パッケージソフトの導入・販売・開発が主力サービスとなっており、堅調な業績を続けています。また、自社ソフト開発に関しても、事業成長を続けています。
2023年2月期第3四半期決算については進捗率もよく、加えて4Qに売上高が偏重する傾向があることから、上方修正が期待できそうです(というよりも何でしなかったのかというレベルです)。
【注意事項】
最後に注意事項です。
どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。
上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。
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