私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、Atlas Technologies(9563)です。Atlas Technologiesは、2022年11月14日の引け後に2022年12月期第3四半期の決算を発表しました。ちなみに、決算発表後の株価は、22.0%と大きく下落(11/14終値2409円→1/16終値1879円)しています。
本記事では、Atlas Technologiesの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2023年1月時点のものです。
ここがポイント
- Atlas Technologiesは、Fintech領域のコンサルティングおよびプロジェクト実行支援サービスを提供。
- 売上高は着実に伸びており、2020年12月期から2022年12月期の2年間で売上高は約2.2倍に拡大する計画。営業利益率は一貫して20%を超えて推移。
- 会社予想に対して売上高の進捗率は78.4%、経常利益の進捗率は77.9%。
Atlas Technologiesとは
最初にAtlas Technologiesがどのような会社なのかを簡単に解説します。
会社概要
Atlas Technologiesは、Fintech領域のコンサルティングおよびプロジェクト実行支援サービスを提供。決済分野が主。
- 設立年:2018年1月
- 上場年:2022年10月
- 業種分類:サービス
- 決算:12月末日
- 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
- ホームページ:https://atlstech.com/
業績の推移
次にAtlas Technologiesのここ数年の業績推移を以下に示します。売上高は着実に伸びており、2020年12月期から2022年12月期の2年間で売上高は約2.2倍に拡大する計画です。営業利益率は一貫して20%を超えて推移しています。
事業概要
Atlas Technologiesは、従来の金融サービスと情報技術を結びつけたものである「Fintech」を使い、従来の金融機関では行えなかったサービスを開発から導入、保守までを一気通貫したサービスを提供しています。一例をあげると、NTTドコモが行っているdカードのシステム構築の見直しと開発支援が代表的なプロジェクトです。なお、資料内のリスクでも書かれていますが、NTTドコモ1社に売り上げが偏重している現況はリスクを抱えていると言えます。
※Atlas Technologies「2022年10月_事業計画及び成長可能性に関する事項」より抜粋(P.18)
2022年12月期第3四半期決算について
それでは、2022年11月14日に発表されたAtlas Technologiesの2022年12月期第3四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は78.4%、経常利益の進捗率は77.9%でした。前年度同時期の進捗率は、開示はないのでわかりませんが、進捗は良好に見えます。
説明資料がなく、加えて四半期報告書内にはあまり詳しい説明がないので、状況はわかりませんが、既存の大手通信会社向けだけでなく新規顧客の獲得に励んだとの記述がありました。
※Atlas Technologies「2022年12月期第3四半期 四半期報告書」より抜粋
銘柄分析
最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。
ファンダメンタルズ分析
Atlas Technologiesのファンダメンタルは以下のとおりです。
- 時価総額:124.2億円
- PER:27.03倍
- PBR:11.46倍
- 配当:(2021.12)0円、(2022.12(予))0円
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本率:70.8%
- 増収率:(2021.12)75.2%、(2022.12(予))23.4%
- 増益率:(2021.12)57.7%、(2022.12(予))36.8%
- 営業利益率:(2021.12)21.6%、(2022.12(予))24.2%
※2023年1月16日終値で算出しております。
株価分析
以下にAtlas Technologiesの上場以来の株価チャート(日足)を示します。公募価格は1440円で、上場初日に上場来最高値となる2663円を付け、その後はだらだらと下落基調になっております。
株主構成
Atlas Technologiesの株主構成は、以下のとおりです。創業者でもある山本浩司社長が筆頭株主です。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています。
- 山本浩司 600(98.3)
- 小椋祐治 10 (1.6)
10倍株探索条件の可否まとめ
Atlas Technologiesは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のすべてを満足しています。
- 増収率(20%以上):〇
- 営業利益率(10%以上):〇
- 時価総額(200億円未満):○
- 上場から5年以内:○
- オーナー経営者かつ上位株主:〇
まとめ
ここまで、Atlas Technologiesの銘柄分析を行ってきました。Fintechは一時期、人気化していますが、近年はあまり聞かれなくなりました。これは世の中に電子マネーなどが浸透してきたためでしょう。同社は、その技術をもって事業を成しており、今後の市場の成長も期待できるので、期待できそうです。
ただ、資料内からはNTTドコモの事例しかなく、加えて自社の優位性がどこにあるかもも読み取れない点が気になりました。IRなどでもう少し丁寧に説明してくれるとありがたいなと思います。
【注意事項】
最後に注意事項です。
どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。
上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。
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