ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】リンカーズ(5131)-2023年7月期第1四半期期決算発表後-

リンカーズ 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、リンカーズ(5131)です。リンカーズは、2022年12月14日の引け後に2023年7月期第1四半期決算の発表を行いました。ちなみに、決算発表後、株価は-18.9%と大きく下落(12/14終値402円→1/19終値326円)しています。

 

本記事では、リンカーズの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2023年1月時点のものです。

ここがポイント

  • リンカーズは、ものづくり領域におけるビジネスマッチングサービス、リサーチコンサルティングが主力事業
  • 売上高は一時停滞した時期はあるものの着実に伸びており、2020年7月期から2022年7月期の3年間で売上高は約1.9倍に拡大する見込み。営業利益率は一時は20%前後と高い数値だったものの、2022年7月期に4.6%と低下。今年は少し改善して営業利益率は7.7%となる計画
  • 2023年7月期第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は16.5%、経常利益は赤字。前年度同時期と比べて、進捗率は悪め。
  • リンカーズの一部の大株主のロックアップは価格規定(公募価格の1.5倍)により、すでに終了。残りの大株主のロックアップは2023年4月24日までです。

 

リンカーズとは

最初にリンカーズがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

リンカーズは、ものづくり領域におけるビジネスマッチングサービス、リサーチコンサルティングの提供を主に行っており、技術探索・用途開拓・調達支援・SaaS提供の4分野展開しています。

  • 設立年:2011年9月
  • 上場年:2022年10月
  • 業種分類:情報通信
  • 決算:7月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://corp.linkers.net/

業績の推移

次にリンカーズのここ数年の業績推移を以下に示します。売上高は一時停滞した時期はあるものの着実に伸びており、2020年7月期から2022年7月期の3年間で売上高は約1.9倍に拡大する見込みです。また、営業利益率は20%前後と上場前は高い数値でしたが、2022年7月期に4.6%と落ち込こんでいます。なお、今年は少し改善して営業利益率は7.7%となる見込みです。

リンカーズ 業績推移

事業概要

リンカーズが提供しているサービス別ビジネスモデルは、以下に示すとおりで、かなり細かくサービスを分けていますね(よみにくい。。。)主なサービスを上げる、以下の3つです。

  • 自社マッチングサービス
  • SaaS型マッチングシステム
  • リサーチサービス

自社マッチングサービスは、リンカーズが提供するサイトに企業が登録した情報をもとに、企業同士をマッチングさせるサービスです。SaaS型マッチングシステムは、その仕組みを銀行に提供し、銀行による企業の仲介を円滑に進めるシステムの販売になります。リサーチサービスは、企業からの依頼を基に必要な情報を調査して報告するサービスとなります。

リンカーズ 事業概要

※リンカーズ「2022年10月_事業計画及び成長可能性に関する事項」より抜粋(P.7)

 

2023年7月期第1四半期決算資料を読み解く

それでは、2022年12月14日に発表されたリンカーズの2023年7月期第1四半期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2023年7月期第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は16.5%、経常利益は赤字となっています。前年度同時期の売上高の進捗率は約19.4%、経常利益は赤字でしたので、進捗は悪めです。

 

なお、前年度同時期と比べて、売上高は32.0%と大きく増加した一方で、経常利益の赤字額は拡大しました。

リンカーズ 業績発表

※リンカーズ「2023年7月期第1四半期決算説明資料」より抜粋(P.4)

 

以下にリンカーズのサービス別の四半期別売上高の推移を示します。まず、全社の売上高ですが、日本では3月期決算の企業が多く、年度末の3月末に売り上げが上がりやすいことから3Qの売上高が他の期よりも大きく偏重する傾向が見てとれます(特にリサーチサービスでその傾向が強い)。他のサービスは年度ごとで見ると拡大傾向にあるものの、このような会社の事業形態にありがちでサービスごとに凸凹しています。

 

その中で特に急成長を見せているのは、海外から調達から仕入れ、納品までを仲介する「Linkers Trading」です。昨年度の1Qは5百万円と全体からみれば、ほとんど寄与していなかった(売上高の2%強)にもかかわらず、2023年7月期第1四半期では2割強の売上高を占めています。

リンカーズ 四半期売上高推移

※リンカーズ「2023年7月期第1四半期決算説明資料」より抜粋(P.8)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

リンカーズのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:44.4億円
  • PER:26.83倍
  • PBR:2.53倍
  • 配当:(2022.7)0円、(2023.7(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:85.5%
  • 増収率:(2022.7)-0.5%、(2023.7(予))55.2%
  • 増益率:(2022.7)-75.0%、(2023.7(予))150.8%
  • 営業利益率:(2022.7)4.6%、(2023.7(予))7.7%

※2023年1月19日終値で算出しております。

株価分析

以下にリンカーズの上場以来の株価チャート(日足)を示します。公募価格は300円で、上場すぐに2倍となる627円を付けましたが、その後は下落傾向にあり、現在は公募価格である300円を抵抗線として推移しています。

リンカーズ 日足チャート

株主構成

リンカーズの株主構成は、以下のとおりです。創業者でもある前田佳宏社長が筆頭株主です。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています

  1. 前田佳宏    300(24.4)
  2. ジャフコSV4共有投資事業組合    293(23.8)
  3. 合同会社SAKUNANA    250(20.3)
  4. SBI・AI&Blockchain投資事業組合    127(10.3)
  5. DBJキャピタル投資事業組合    85 (6.9)

 

なお、リンカーズの一部の大株主のロックアップは価格規定(公募価格の1.5倍)により、すでに終了しており、残りの大株主のロックアップは2023年4月24日までです。

 

10倍株探索条件の可否まとめ

リンカーズは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、営業利益率を除いた4つの条件を満足しています

  • 増収率(20%以上):〇
  • 営業利益率(10%以上):×
  • 時価総額(200億円未満):〇
  • 上場から5年以内:〇
  • オーナー経営者かつ上位株主:〇

 

まとめ

ここまで、リンカーズの銘柄分析を行ってきました。説明してきたとおり、リンカーズはビジネスマッチングが主力事業にしており、自身の持っているつながりを基に成長を続けています。

 

これは私の想像ですが、おそらく、マッチングに持っていくためには人材が大事になると思われます。しかし、同社の資料にはそのあたりの記載がまったくなかったのが気になりました(どれだけの人数がいて、どれだけ教育しているか)。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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