ほっこり10倍株研究所(仮名)

どうしても働きたくない40代サラリーマンがニートになるべく、10倍株を当てる夢を見つつ、投資に試行錯誤する様子を記したブログです。

【銘柄分析】スマートドライブ(5137)-2023年9月期第1四半期決算発表後-

スマートドライブ 銘柄分析

私がほっこり紹介する「10倍株の銘柄候補」は、スマートドライブ(5137)です。スマートドライブは、2023年2月14日の引け後に2023年9月期第1四半期決算を発表しました。ちなみに、決算発表後の株価は、33.4%と大きく上昇(2/14終値1674円→2/27終値2234円)しています。

 

本記事では、スマートドライブの概要の紹介と決算資料のポイント、銘柄分析について、解説していきます。なお、各所に用いた数値は2023年2月時点のものです。

ここがポイント

  • スマートドライブは、クラウド型車両管理サービスを提供。
  • 売上高は着実に伸びており、2020年10月期から2022年10月期の2年間で売上高は約3.2倍と急拡大。ただし、営業利益は赤字を継続中で、今期も赤字の見込み

  • 2023年9月期第1四半期決算は、新規顧客の獲得が順調に進んだために売上高は前年同時期から76%の増収。また、赤字額は縮小し、半分以下へ。
  • 2023年9月期第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は23.0%、経常利益は赤字。前年同時期に比べて、進捗は良好。
  • 四半期別の売上高推移から読み取るに1Qの売上高が他の期よりも低いことが多いが、今期は前の四半期よりも売上高は増加している。

 

スマートドライブとは

最初にスマートドライブがどのような会社なのかを簡単に解説します。

会社概要

スマートドライブは、業務目的で自動車を利用する企業向けに車両管理や安全運転管理、車両にかかわる各種業務をクラウド上で効率的に行えるシステムを開発提供しています。加えて、そのシステムから得たモビリティデータを他のサービスに活用して収益を上げています。

  • 設立年:2013年10月
  • 上場年:2022年12月
  • 業種分類:情報通信
  • 決算:9月末日
  • 上場証券取引所:東京証券取引所 グロース市場
  • ホームページ:https://smartdrive.co.jp/

業績の推移

次にスマートドライブのここ数年の業績推移を以下に示します。売上高は着実に伸びており、2020年10月期から2022年10月期の2年間で売上高は約3.2倍と急拡大しました。ただし、営業利益は赤字を継続中で、今期も赤字の見込み

スマートドライブ 業績推移

事業概要

スマートドライブが提供するサービスは、売り先により二つに分けられます。

  • フリートオペレーター事業
  • アセットオーナー事業

スマートドライブ ビジネスモデル

※スマートドライブ「2023年9月期 第1四半期決算説明資料」より抜粋(P.8)

 

フリートオペレーター事業は、商用車を利用する企業に対して提供するサービスで、車両や安全運転、法令遵守に関する管理システムをクラウドにて利用できます。料金は、月額課金制です。

アセットオーナー事業は、リース会社や自動車メーカー、保険会社などのアセットオーナー企業(車両を資産として保有する企業)にフリートオペレーター事業と同等のサービスをOEM提供するサービスです。このサービスにより、アセットオーナー企業に対して、スマートドライブは新規事業の立ち上げや事業実証などを支援します。

 

2023年9月期第1四半期決算資料を読み解く

それでは、2023年2月14日に発表されたスマートドライブの2023年9月期第1四半期決算について、読み解いていきましょう。

会社予想に対する進捗率

2023年9月期第1四半期決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は23.0%、経常利益は赤字でした。前年同時期は、売上高の進捗率は18.6%、経常利益は赤字でしたので、進捗は良好です。なお、新規顧客の獲得が順調のために売上高は前年同時期から76%の増収となり、前年度から販管費を大きく増額していないことから売上が上がった分、赤字額は縮小し、半分以下になりました。

スマートドライブ 業績発表

※スマートドライブ「2023年9月期 第1四半期決算説明資料」より抜粋(P.12)

 

以下にスマートドライブの四半期ごとの売上高の推移を示します。四半期ごとの推移をみる限りおおむね右肩上がりで売上高は増えています。また、1Qは売上高が他の四半期に比べて少ないことが多いですが、今期は前の四半期である4Qの売上高から増加しています。

スマートドライブ 四半期別推移

※スマートドライブ「2023年9月期 第1四半期決算説明資料」より抜粋(P.14)

 

次にスマートドライブのサービスを使用している顧客数の推移を示します。きれいな右肩上がりとなっており、2023年9月期第1四半期は前年度同時期に比べて、51%も顧客数が増えています。

スマートドライブ 契約者数推移

※スマートドライブ「2023年9月期 第1四半期決算説明資料」より抜粋(P.15)

 

最後に四半期ごとの営業損益の推移を示します。現在は先行投資に費用をかけているために赤字が続いているものの、今期は赤字幅が縮小し、ここ3年間で最も営業損利益率が高くなっています。

スマートドライブ 営業利益推移

スマートドライブ「2023年9月期 第1四半期決算説明資料」より抜粋(P.17)

 

銘柄分析

最後に銘柄分析を行いましたので、紹介します。

ファンダメンタルズ分析

スマートドライブのファンダメンタルは以下のとおりです。

  • 時価総額:138.1億円
  • PER:ー(赤字)
  • PBR:48.71倍
  • 配当:(2022.9)0円、(2023.9(予))0円
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本率:3.2%
  • 増収率:(2022.9)51.6%、(2023.9(予))42.1%
  • 増益率:(2022.9)赤字継続、(2023.9(予))赤字継続
  • 営業利益率:(2022.9)赤字、(2023.9(予))赤字

※2023年2月28日終値で算出しております。

株価分析

以下にスマートドライブの上場以来の株価チャート(日足)を示します。公募価格は1320円で、上場直後に下落して公募価格割れしたものの、その後、持ち直して現在は2234円(2/28終値)となっています。

スマートドライブ 日足チャート

株主構成

スマートドライブの株主構成は、以下のとおりです。上位株主に創業者の名前はありませんが、筆頭株主の株式会社OMUは創業者でもあり現社長の北川烈氏の資産管理会社のようです。また、第2位株主の株式会社INCJは上場時に全株式を市場に放出しているため、この記事作成時は上位株主ではありません。このことから、私が10倍株の探索条件の一つとして挙げている「オーナー経営者かつ上位株主」の条件には合致しています

  1. (株)OMU    300(51.5)
  2. (株)INCJ    76(13.0)
  3. TJ2015.ファンドLP    45 (7.8)
  4. モノフル    40 (6.8)
  5. ANRI1号投資事業組合    33 (5.7)

 

10倍株探索条件の可否まとめ

スマートドライブは、調べた結果、以下で掲げている私の10倍株の探索条件のうち、営業利益率を除いた4つの条件を満足しています

  • 増収率(20%以上):○
  • 営業利益率(10%以上):×
  • 時価総額(200億円未満):○
  • 上場から5年以内:○
  • オーナー経営者かつ上位株主:○

 

まとめ

ここまで、スマートドライブの銘柄分析を行ってきました。現状は赤字が継続している段階ですが、今期に入って営業損益が目に見えて改善してきています。加えて、2023年9月期第1四半期は、前年度同時期と比べて進捗が良好であり、過去の経緯から2Q以降に四半期売上高が増えていく傾向があることから、上振れが期待できる内容でした。

 

ただし、黒字転換したとしても、売上高規模に対して時価総額がかなり割高な水準になっていることから一段高となるかは今後のIR次第ではないでしょうか。

 

【注意事項】

最後に注意事項です。

 

どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。

 

上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。

 

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