この記事では、以前に私が紹介した「10倍株の銘柄候補」のマイクロ波化学(9227)が2023年2月10日の引け後に2023年3月期第3四半期決算を発表しましたので、私なりにほっこり解説していきます。ちなみに、決算発直前の株価は2420円(2/10終値)でした。さて、週明けの株価はどうなるでしょうか。
なお、各所に用いた数値は2023年2月時点のものです。
おさらいと基本情報
マイクロ波化学に関しては、以下の記事で銘柄分析をしています。どんな銘柄なのか詳しく知りたい方は以下の記事を参照してください。
前回までの記事の概要をざっと書くと以下です。
- マイクロ波化学は、電子レンジなどに使われるマイクロ波を用いた製造プロセスを開発。収益は、その技術をもとにした共同開発により支払われる研究費から得ている。
-
売上高の上下動が大きいですが、ここ2年は伸びており、2021年3月期から2023年3月期の3年間で売上高は約2.5倍に拡大する計画。営業利益に関しては、昨年度までは2年連続で赤字で、今年度は黒字転換の見込み。
- 2023年3月期の第2四半期決算は、会社予想に対して売上高の達成率は30.1%、経常利益は赤字。
業績の推移及び会社計画
マイクロ波化学のこれまでの業績推移と会社計画について、以下に示します。
ファンダメンタル
マイクロ波化学のファンダメンタルは以下のとおりです。
- 時価総額:369.02億円
- PER:773.16倍
- PBR:24.70倍
- 配当:(2022.3)40円、(2023.3(予))48円
- 予想配当利回り:2.38%(2023.2.9に発表の増配含む)
- 自己資本率:70.6%
※2023年2月10日終値で算出しております。
2023年3月期第3四半期決算資料を読み解く
それでは、2023年2月10日に発表されたマイクロ波化学の2023年3月期第3四半期の決算資料について、読み解いていきましょう。
ポイント
決算資料から読み取れたポイントは以下です。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
- 2023年3月期第3四半期の発表とともに固定資産除却損13.6百万円による特別損失を計上することを発表。
- 2023年3月期第3四半期の決算は、売上高の進捗率は52.4%、経常利益は赤字。前年度と比べると、進捗は悪め。
- ただし、契約済みベースではすでに計画超えしているとのこと。
特別損失の計上を発表
マイクロ波化学は、決算の発表とともに2023年2月10日に当別損失の計上を発表しています。計上理由ですが、実証開発案件の受注が堅調に進捗していることを踏まえて、既存の電気計装 設備等の除却を行い、これに伴い固定資産除却損13.6百万円の特別損失を計上します。発表時点では、会社計画の修正は行っていませんが、他の要因もあるみたいで、そちらも精査したうえで影響がはっきりあるようならば、修正を行う予定とのことです。
会社予想に対する進捗率
2023年3月期第3四半期の決算は、会社予想に対して売上高の進捗率は52.4%、経常利益は赤字となり、前年同時期は売上高の進捗率は78.7%、経常利益は黒字だったことから、進捗は悪いと言えます。
※マイクロ波化学「2023年3月期 第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.12)
いかに第3四半期時点の売上の見込み数値を示します。記載のとおり、契約済みベースではすでに売上高は計画超えしている状態であり、進捗が現時点で悪くても4Qに駆け込みで売り上げが立っていく見込みです。
※マイクロ波化学「2023年3月期 第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.20)
まとめ
ここまで、マイクロ波化学が発表した2023年3月期第3四半期決算について、解説してきました。進捗率的は悪いけど、事業環境的にはよしって感じ。
あとは、特別損失の影響がどこまであるかぐらいかな。ただ、さすがに買われ過ぎのきらいはあるので、このニュースをもとに一度、調整に入りそうな気がする。(PER700倍越えはさすがに高すぎとちゃうかなあ。。。)
【注意事項】
最後に注意事項です。
どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。
上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。
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