この記事では、以前に私が紹介した「10倍株の銘柄候補」のエッジテクノロジー(4268)が2023年3月10日の引け後に2023年4月期第3四半期決算を発表しましたので、私なりにほっこり解説していきます。ちなみに、決算発直前の株価は1151円(3/10終値)でした。さて、週明けの株価はどうなるでしょうか。
なお、各所に用いた数値は2023年3月時点のものです。
おさらいと基本情報
エッジテクノロジーに関しては、以下の記事で銘柄分析をしています。どんな銘柄なのか詳しく知りたい方は以下の記事を参照してください。
前回までの記事の概要をざっと書くと以下です。
- エッジテクノロジーの主力事業は、顧客の課題をAI導入で解決するAIソリューション。加えて、人材育成や転職支援などを行うAI教育や営業支援システムが堅調なAIプロダクトも。
- 売上高は昨年度47.5%増収と急成長。今期も約40%の増収の計画。営業利益も売上高の伸長に伴って大きくなっており、2023年4月期は二桁まで伸長する計画。
- AIソリューション事業におけるエッジテクノロジーの特徴は、すべてを自前のエンジニアでサービスを開発するのではなく、フリーランスの活用している点。
- 2023年度第2四半期決算は、会社予想に対して、売上高の進捗率は43.0%、経常利益の進捗率は47.7%。前年同時期と比べて、進捗率は良い。
- 前年同時期と比べ大きく増収増益(売上高:+35.8%:経常利益:+96.8%)。営業利益率も前年同時期から改善し、10%超え。
- 2023年4月期第2四半期は、前四半期(2023年4月期第1四半期)と比べると減少したものの、前年度同時期からARR(年間経常収益)は80.5%増加し、過去最高。
- ARRから読み取ると、下期に売上高が偏重する傾向あり。現在の進捗率は50%割れしてても、通期計画は達成できる可能性は高そう。
業績の推移及び会社計画
エッジテクノロジーのこれまでの業績推移と会社計画について、以下に示します。後述する2023年4月期第3四半期の発表日で行った業績修正も含めて記載しています。
ファンダメンタル
エッジテクノロジーのファンダメンタルは以下のとおりです。
- 時価総額:122.64億円
- PER:59.92倍
- PBR:23.12倍
- 配当:(2022.4)0円、(2023.4(予))0円
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本率:58.9%
※2023年3月10日終値で算出しております。
2023年4月期第3四半期決算資料を読み解く
それでは、2023年3月10日に発表されたエッジテクノロジーの2023年4月期第3四半期の決算資料について、読み解いていきましょう。
ポイント
決算資料から読み取れたポイントは以下です。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
- 業績修正を発表し、期初計画から売上高は-12.6%減収、経常利益は-24.3%減益と下方修正。
- 2023年4月期第3四半期の決算は、修正した会社予想に対して売上高の進捗率は74.9%、経常利益の進捗率は87.2%。前年同時期からは、売上高は27.9%増収、経常利益は39.9%増益。
- 年間経常収益は今年度に入ってからやや伸び悩み気味。
業績修正の発表
エッジテクノロジーは2023年4月期第3四半期決算の発表時に業績修正を行いました。その発表によると、期初計画から売上高は-12.6%減収、経常利益は-24.3%減益の下方修正となっています。修正理由は採用活動に苦戦し、営業活動のリーダーや教育担当者の人材獲得が目標に達しませんでした。その結果、営業活動が停滞したために売上高が伸びなかったことから下方修正することになったとのことです。
※エッジテクノロジー「2023年4月期 第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.8)
会社予想に対する進捗率
2023年4月期第3四半期の決算は、同日に発表した会社予想に対して売上高の進捗率は74.9%、経常利益の進捗率は87.2%となり、前年同時期は売上高の進捗率は71.6%、経常利益の進捗率は73.5%でした。前年同時期からは、売上高は27.9%増収、経常利益は39.9%増益となっています。
※エッジテクノロジー「2023年4月期 第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.5)
次にAIソリューションサービスの四半期ごとのARR(年間経常収益)の推移を見ていきます。ARRは、昨年度大きく伸びたものの、今年度に入ってから苦戦しており、伸び悩んでいるように見えます。この辺りは業績修正した理由である人材獲得や育成に遅れが出ていることが原因となっているのでしょうか。
※エッジテクノロジー「2023年4月期 第3四半期決算説明資料」より抜粋(P.14)
まとめ
ここまで、エッジテクノロジーが発表した2023年4月期第3四半期決算について、解説してきました。IT人材の獲得は、各社共通の悩みとなっていますが、エッジテクノロジーはその悩みに直面し、業績へも波及したと言えます。ただ、修正したものの、市場での広がりは今後も期待できますし、下方修正したものの前年同時期から高い伸びは示しています。
気になる点としては、売上高が今年度に入ってから伸び悩みのようにも見えます。この点については、人材の獲得が進んで態勢が整えられたとコメントしていることからも、次期以降、再度、成長曲線が描けるかを注視していきたいと思います。
【注意事項】
最後に注意事項です。
どのような投資するかについては、あくまでご自身の責任に基いた判断のうえ、実施してください。
上記で記載した内容は、収集した情報や分析データに基づき、筆者個人の見解をまとめたものです。したがって、すべてが正確な情報であるとは保証できません。また、収集した情報やデータに関しても、投稿時点のものなので、すでに古い情報になっている可能性がありますので、ご注意願います。
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